グレタさんがTIMEの今年の人に選ばれてるのだが

time.com

グレタ本筋だと環境問題についての話せんとあかんのやろうけど、読んでの印象は、いま没落を目前にして怯えている階級というのが「マスコミ文化圏」の住人ということなんやろうなあという、そういうものでした。これは旧西側先進諸国だけのものなのかもしれませんけどね。

ネットではヤフーブログが終わっちゃったのね、あそこ新着からランダムで見ていくの好きだったんですけど(はてなにはないほのぼの感)、でも、あの雰囲気はインスタグラムのほうに移っていってるのかもなあ。若い子はツイッターよりインスタのほうが好きな人多いみたいね。

ツイッターの一部はひどいことになってて、たとえばツイフェミと反ツイフェミは"似たもの夫婦"みたいなかんじでツイッター上に定着してしまったようだが、気晴らし目的の中高年はともかく、若い人は近寄らないほうがいいね、目にもしないほうがいいかも。マスコミで取り上げられるネット上の炎上とか、影響力! とか、ずっとマスコミがやってきたことの劣化ヴァージョンみたいのばかりで、ネットもいいかげんひどいことにはなってますよ、でも、そういうところばかりでもないから。これは、出版界や放送番組でも同じなんでしょうね。

だから、もう、最後は、この叶恭子様の名言で。

たとえ100万人の人が、どんなに楽しそうにしていたとしても、
そこに真から楽しめるものがなければ、
「この世にたった一人のあなた」は、無理に笑うことはありません。

 

 

『世界』2020 January no.928 高久至 「Handfish in our hand ー 世界でもっとも絶滅に近い海水魚」

websekai.iwanami.co.jp

きのう紹介した「ことわざの惑星」だけではなく、『世界』ではカラーページで毎号写真も掲載されています。今回は、タスマニアの海にいるハンドッフィシュの美麗写真、「特に希少なレッドハンドフィッシュは、約二週間、水中捜索三〇時間の末ようやく一個体だけ見つけることができた。(p305)」ということで、遠い異郷に棲む美女がカメラ目線で写っている稀有な姿を見ることができますよ。いきものファンのみなさん、ぜひ『世界』でご覧になってください!

 

 

英語学習、とくに今年物議をかもした大学受験の英語についても『世界』で取り上げられていました。学校と縁が切れてから趣味で勉強している私はいい見本にはなれませんが(NHKラジオ講座を聞き始めてから、勉強しよう! となるまでけっこうだらだら時間かかりました、エンジンかかるの遅いのよねえ……)、大学に入ってから練習を始めても、発音も聞き取りもぜったいできるようになります、それだけは言えます。受験勉強のために英語しっかり勉強した人なら、今の私より語彙は多いかもしれません。あとは、発音練習してそれを英語としてちゃんと発音できるようにすること、発音ができるようになると聞き取りもできるようになります。今は、インターネットで英語を聞くことはいくらでもできますから、自分に合った動画なり音声なり探して、何度でも聞いてください。外国語の音声面に興味をもって関心を向けて学習に取り組むようにすればいいんです。大学でなら、その方面でいろいろ教えてくれる先生もいるでしょう。受験がすんだら、学習方法を変えて、発音練習は気分転換に体操するようなつもりで日常生活に組み込んでしまって続けてくださいね。経験からいうと、英語聞き取れるようになると、ほかの言語も音声ではっきりと言葉として耳から入ってくるようになりますよ。

今日から発音練習始める人には、ケリー伊藤のスピーチクリニックをお勧めします。


ケリー伊藤のスピーチクリニックーレッスン1

 

英語も言葉ですから、日本語の習得と基本は同じですよね。でも母語の習得に対してはそう意識的になっていないので、なんかいろいろ思い付きでへんなこと言う人が出てきて英語学習については混沌状況が起きやすいのでしょう。

高校時代、数学が苦手だった人は、高校を出て学校のテストに悩まなくなってすんだら、高校数学の本をですねもう自分の楽しみで開いてみて、それで、証明問題とかやってみるといいと思うんですよ。最初は例に出ているのをそのまま筆写して、内容を理解して、次に本は見ないで自分でちゃんと証明を書いてみる。日本語でも数学の証明だと数学的というか数学特有の言い回しや論の運び方があって、それになじめないと数学苦手もう読みたくない! みたいになりがちですが、そういうのをいったん忘れて虚心に読んでみると、少なくとも小説読むのは好きなタイプの方でしたら、ふつうに理解できるよ、で、それを、自分で書けるようになってみて。なんというか、日本語でものを考えて理解してそれを伝える、ということを客観視できる糸口になる、言葉を紡ぐという行為を自分で体感する契機になるから。

 

英語に関しては、日本人にとっては聞き取れるようになるまでに時間がかかるので(日本語にない音がいっぱいある、日本語ではしないような発音をするから)、耳がなれやすい幼少期に英語が聞き取れる耳を作ってあげたい、という親御さんが出てくるのはわかります。そして、それは無駄ではないでしょう。ただし、小学校で科目に入れてしまうと、そこで学校でできなかった子が、苦手意識を持ってしまう恐れがあるので、小学校でやるのなら、ゆるーくどの子にも英語に触れる機会を与えるくらいのノリでやってもらえればなあと思います。

『世界』2020 January no.928 師岡カリーマ・エルサムニー「魅惑のオクシデンタリズム(上)」

www.iwanami.co.jp

↑目次に誤記が多かったのですね。中身はだいじょうぶでした。

 

さて、師岡カリーマ・エルサムニーの「すぐそこにある世界 第10回 魅惑のオクシデンリズム(上)」は、次のような書き出しから始まります。

 私は東京に生まれカイロで育ったが、着いた途端にホッとする「我が家」がほかに二ヵ所ある。 ひとつは、前回触れたエストニアの小さなリゾート地、パルヌ。もうひとつが、幼いころから憧れていた国ロシアの首都モスクワだ。

(引用元:『世界』2020 January no.928 師岡カリーマ・エルサムニー「すぐそこにある世界 第10回 魅惑のオクシデンタリズム(上)」p.221)

 著者はあこがれのモスクワを訪れた際立ち寄った歴史博物館で、十世紀初めにヴォルガ川流域にあったヴォルガ・ブルガール国へアッバース朝カリフの使節団の一員として派遣されたアフマド・イブン・ファドゥラーンに因んだ展示を見て、心騒ぐ。彼の記した旅行記は、十世紀には先進国の都であったバグダードから、後進地域へと旅した文明人の目に映った当時の現地の様子がつぶさに描かれているそうで、その旅行記の研究の過程で発掘されものが展示されていたから。イブン・ファドゥラーンの旅行記は、北欧のいわゆるヴァイキングに関する最も古い記録のひとつだそうです。くわしくは『世界』でお読みください。

 モスクワといえば、名前自体がモスクゆかりなのでしょうね、あの代表的な建造物もモスクっぽいというかイスラム文化を感じさせますし。地理的にも陸続きでイスラム文化圏に近いですし、旧ソ連圏内にはイスラム教の人々が今でもいますよね。歴史や地理の勉強をし直したくなるエッセイでした。あと、キリル文字! テレビでロシアゴスキーを観て、うわあ勉強したいなあ、と思いましたが、いまはアラビア語ですね、でも、夢は持って、ちょっとでもかじってみたい、ドストエフスキーとか好きですから。

 外国語の文字といえば、数学ではよくギリシャ文字が出てきますよね。いま『世界』では口絵で「ことわざの惑星」というカラーイラストの連載をしていて、世界各国のことわざを紹介しているんですが、そこにその言語の文字も読み方つきで出ているんですよ。今月はスリランカシンハラ語でした。シンハラ文字、まるっこくてかわいらしい印象、そして、ああ世界中でいろんな文字が使われているんだなあって、どれもこれもかじってみたくなります。でも、そう、いまはアラビア語! アラビア文字はきれいよ! そして、日本語も、漢字は漢字文化圏がありますけど、ひらがなとかカタカナとか、外国人から見ると形状的にどんなかんじなんでしょうね? 音は文字とひとつの音が一対一対応なので、わりと覚えやすい読みやすいと思うんですけど。

 とりとめなくなってきましたが、外国語学習は面白いし楽しいし、インターネットのおかげで自宅にいながら音声も含めて外国語に触れることが容易にできるようになっています。外国語楽習者がどんどん増えればいいな。

 『世界』ですが、新年号から新連載がいろいろ始まっています。新年号から読んでみるといいかも。斎藤貴男ルポ「コンビニ絶望経営」は波紋を呼びそうですね。また、書評コーナーも新設されています。

 『世界』については、ツイッターで新着情報を見ることができます。

twitter.com

WEB世界には、2019年2月号に中村哲医師が寄稿した記事が出ている。

websekai.iwanami.co.jp

 

中村哲医師死去

www.bbc.com

www.peshawar-pms.com

ショッキングなニュースでしたね。BBCの報道によれば、アフガニスタンでは同様の事件はめずらしくないそうですが、灌漑事業に取り組んでいた最中の災難。

私が中村哲医師を知ったのは、9.11事件関連のムックで、アフガニスタンの状況を解説するインタヴュー記事でした。医療以前に水や食料が不足しているので、そこから改善したいと井戸を掘り用水路を作って、荒れ地を農地に変えようとしている、と。そういう状態のアフガニスタンを攻撃するというのはどういうことか、と語っていました。

次に印象に残っているのは『SIGHT』に載ったインタヴュー記事で、これもアフガニスタンについて語っているのですが、灌漑が進み、水が流れる水路と緑が茂った土地の中をアフガニスタン風の服装で歩く中村医師が映った写真がとてもきれいで、着実に成果が出ているんだなと感動しました。

今年十月にアフガニスタンの名誉市民権を授与されたというニュースが四国新聞でもカラー写真入りで報道されたと記憶しますが、こんなことになるとは。

アフガニスタンでの活動は現地の人々の協力があって出来たことでしょうから、現地の人が中村医師の遺志を継いで灌漑事業もさらに発展させていかれることを望みます。

中村哲医師、安らかに。

追記

www.nishinippon.co.jp

12月2日、西日本新聞に掲載された中村哲医師からのレポート。近代化都市化が進み、以前とはアフガニスタンは大きく変わった、そこで活動を続ける中での複雑な心情が読み取れます。でも、まだ灌漑工事を待っている村もあるのですね。

 

これはメモとして。

 

木下大サーカス 高松公演

JR高松駅から、ことでんバス9番乗り場、イオンモール高松行きに乗って、イオンモール高松北口(終点)で下車。バス料金は100円。

高松公演は、12月8日まで。

最高でした! 映画「アラジン」の世界に迷い込んだような夢のひとときを満喫しました。ホワイトライオン、そこにいるだけでエロスのパワーを発散しまくっているのに、さらにいろいろみせてくれるんです! キャラのたっているライオンもいて楽しませてもらえました。ライオンのほかには、シマウマやゾウさんも活躍。ゾウさんとの記念写真が撮れる場所もありました。いろんな曲芸、奇術、ジャグリングやバイク、そしてもちろん空中ブランコ! 子供のころからサーカス観るのは大好き、そして、年々ショーの見せ方が進化しているのですね。全体に音楽にのって時間が進み、セット替えの時間もスペクタクルがあるので見る側は飽きることなく夢の世界にひたれます。

ショー全体が2時間強くらいでしょうか、でも、間で休憩が20分ほどあるので、小さい子も映画よりは観やすいのではないでしょうか。客席も親子連れが目立ちました。あの雰囲気もサーカスのいいところですね。

12月8日まで高松でやっているので、観に行ける人はぜひ行ってみてください。一流の芸人の生のパフォーマンスは、観る側に精気を与えてくれますよ。

 

kinoshita-circus.co.jp