双子の子ヤギ

注意:名前募集は5月21日(日)10時まで、だったそうです。

出遅れましたが、とにかく、今週も元気に 😃

『世界』2023年6月号 小松原香織「災厄の記憶を継承する 最終回 呼ばれて、繋がる」

 

水俣病患者自身ではなく、他所から水俣にやってきて水俣病の問題に関わり続ける人たちがいる。そういう「よそ者」に思いを巡らす最終回。

 水俣病センター相思社の職員に焦点を当て、「よそ者」という立場で水俣病に向きあう際の葛藤や逡巡が伝えられる。水俣に住み、地元の人と共に暮らし、いろいろな話をするようになり、しかし「聞いて欲しい」と「伝えて欲しい」の段差、自分が記録しなければ消えてしまうであろう記憶と、もしかしたら当事者にとっては消したい記憶なのかもしれないということと。

 いろいろ悩みながら、それでも水俣に関わり続ける。著者も研究のために外から水俣に訪れる研究者だが、「なぜ?」と問われても、もう水俣という地に呼ばれたとしかいいようがない、と言う。そして呼ばれた地、水俣での出会いから進展する事もいろいろある。

「だから」ではなく「それから」で繋いでいける流れがある。その流れの先に未来もある。

 くわしくは、『世界』6月号を読んでみてください。

 

 高遠菜穂子氏や中村哲医師も、ふとしたきっかけからイラクアフガニスタンと縁ができ、そこから支援活動が始まったんでしょうね。その地に呼ばれるというのはあるよ。自分に縁がないからといって「なんで?」とかぶしつけに言うのはやめましょうね。

 イラクアフガニスタンでの人道支援活動は続いています。

twitter.com

www.peshawar-pms.com

ジャニーズ事務所謝罪

www.shikoku-np.co.jp

このニュースを見て思い出したのは、何年か前にアメリカで起きた、女子体操選手を育成する学校での性虐待事件。学校かかりつけの医師が加害者として有罪判決を受けたが、事件の全体像はもやもやとした印象のまま終わった。長年にわたって何人もの生徒が被害を受け自殺者まで出ているのに学校側が気づいていなかったというのはおかしいし、また、オリンピック出場を目指して厳しい訓練を受けている生徒たちは医師からすると扱いづらい相手で他の医師は逃げ出し、いやがらずに引き受ける加害者になった医師だけが残っていた、など、事件の根底にあった歪みははっきりと語られないまま終わっている。

ジャニーズの場合は芸能界の事件になるので、芸能ニュースとして消費されることになり、ハリウッドバビロン的デフォルメが遠慮なくされそうな悪寒がする。まずは被害を訴えている方が正当に扱われることを願う。

 

話は飛ぶんですが、小林信彦『テレビの黄金時代』(文春文庫)を読むと、日本のテレビの音楽バラエティを牽引したのは、進駐軍のキャンプ回りをしていたジャズメンが多く、アメリカの映画やテレビ番組の影響も含めて、進駐軍文化というのが日本戦後大衆文化を見直すとき外せない因子。ジャニー喜多川も出自からしてそこに入る。このあたりをわかりやすく解説してくれる新書が出たらうれしいなと思ったり。そういうことを書いた本は既に出ているのかもしれませんが、もっと入門書感覚で。「戦後」というのも既に終わり、歴史のひとつとなりましたから、歴史を検証するように淡々とやっていただければ一般人にも読みやすいかなって。

 

 

「小さな騎手」

 

今週も元気に 😎

『世界』2023年6月号

 

阿部海太「民話採光 18 風の遊戯とこどもたち」

明るい初夏の日差しの下、水色に溶け合う空と海。海上にはいくつもの帆掛け舟、そして空には色とりどりの傘がたくさん舞っている。なぜ? 風の仕業に胸のすくような大岡裁き、もとになったのは島原に伝わる大阪のおはなし、「傘盗人」。

特集は
1. 現代日本SNS空間
2. もうひとつの資本主義へ――宇沢弘文という問い

『世界』6月号を読んでみてね!

 

ところで、地震が続いてますが、しばらく前にリュウグウノツカイやダイオウイカが上がってきてたのとなんか関係あるのかなって 🤢