英語の勉強に役立った本

いつもお世話になっている「サンプルコードによるPerl入門」のこのページ "perlintroを英語で読む2"をブックマークして、不躾なコメントを書いてしまった。自分も英語勉強中なのと字数が少ないため、と言い訳したくなるが、Perlの勉強では、ちゃんと翻訳して説明してくれているのを自分も読んでいるわけで、あの言い方はよくなかったと反省している。
そこで、自分が、英語の勉強に使った本で、役に立ったものを紹介してみたい。

音読とリスニング

國宏政雄(編)『英会話・ぜったい・音読 入門編』 (講談社パワー・イングリッシュ) # 追記:その後、(講談社インターナショナル)になって、表紙が変わったんですね。アマゾンの大きいイメージの下に、二つ図が出てますが、私が持っているのは、赤い色の表紙のものです。isbnは同じです。
[isbn:477002746x:detail]
中学1,2年生向けの教科書から選ばれた教材からなる、英語音読の入門編。勉強法は本の中に書かれているので、それに従えばよい。日本語に訳するのではなく、英語を、英語のまま何度も音読して、筆写する。日本語訳をするのではなく、英語を英語のままわかるようにする。「只管朗読」という方法です。
全編通して25分の英語朗読だけのCDがついています。毎日、これを聴く。そして、一週間に一回は英語なしのお休みの日をつくる。(土日はお休みでもよい)。すると週明けに再開した時、英語がずいぶん聞き取りやすくなっているのが実感できます。
この、一週間に一回は英語お休みの日をつくる、というのは、図書館で読んだ『英語は絶対、勉強するな!』に書いてあった。やってみるとたしかに効果がありました。

文法

佐伯智義『英語の科学的学習法』(講談社

英語の文法の要点がまとめられており、本に書かれている文法分析を実践すると文法が身に着くようになっています。(SVO,というあの文の構造、それを組み立てる際に注意を払うべき品詞、英語では重要な語順など、文法分析で体得してくというもの)
この本でも、日本語に訳すことなく、英語を英語のまま理解できるようになることが目指されています。
佐伯智義先生の伝授する外国語勉強法は、英語だけでなく、他の外国語を学ぶ際にも役立つでしょう。
音声テープは別売りになっていました。既に著者が故人となり、本も絶版のようなのですが、中古でも手に入れて読む価値があります。
(音声テープをCDにダビングしてくれるというブログ記事が出ています http://blogs.yahoo.co.jp/kawa206/27598815.html

会話練習の方法

佐伯先生の本で紹介されている、会話練習の方法。
英文をひとつ疑問形にします。
それを十回暗唱します。
その後、はい、*です、と肯定文、
または、いいえ、*ではありません、と否定文で答えます。
Whenなど、疑問詞で始まる場合は、その質問にあった答えをする。
答えられたら、答えも数回暗唱する。

学習用英英辞書を使おう!

佐伯先生は一切日本語を介在させずに外国語を学べ! と提唱しています。しかし、この本にも日本語での説明が書かれていますし、英語を勉強する際に、中学校で習った基本的な知識があることがすごくとっかかりの糸口になっているなあと実感します。それで、英語、中学である程度、意味を知っている単語、もうあるわけですから、辞書は、ロングマンやワードパワーといった、学習者向けの英英辞書を使うようにします。
とりあえず、自分がもう意味を知っている単語を引いて、その意味を英語で説明しているのをどんどん読んでいってください。英英辞書、使えるようになります。

発音

モリヤマハルカ『ニューヨーク発 最強英語発音メソッド』クロスメディア・ランゲージ
nessko.hatenadiary.jp

超お勧めです! これから発音練習しようとする人は、これだけマスターすればばっちりですよ!(標準アメリカ発音) あごと舌の力を抜く、脱力させて口を動かす、というのを教えてくれます、舌の動き方がわかるようになると、フランス語やアラビア語の発音練習もスムースにできるようになりました。

上のモリヤマハルカ先生の本が、とっつきが悪い、という方には、まず『やさしい英語の発音』を一読してみてください。それから、モリヤマハルカ先生の本へいくと、オンラインで見られる動画も含めて、あごや舌を脱力させる方法、口の動かし方の具体的な説明がよく伝わってくると思います。

やさしい英語の発音[改訂版] (<CDーROM>)

やさしい英語の発音[改訂版] (<CDーROM>)

入門の入門(追記:2013-11-15)

廣田弓子『はじめての英語』明日香出版社

上で紹介した学習法をはじめての人向けに教えてくれる本、になるでしょうか。中学校で習う文法をわかりやすく解説、発音は日本人がローマ字読みをするときの音と、英語を発音するときどうちがうかを説明し、英語の発音の仕方を教えてくれていました。中学英語の復習と発音練習がきっちりできる本でした。

とにかく、ことばとして聞き取れるようになると、勉強がおもしろくなる!

そして、ある日突然、どーんと英語がこちら側に接近してくる、そういう体験を、英語学習者は何度かしている筈です。その体験が、さらに英語の勉強を続けさせてくれる。聞き取れるようになると、読むのも楽になる、紙面に並んだ字面が音を持った言葉として目に入ってくるようになる。そういうおもしろさ、楽しさがありますね。
仕事や試験という目標があって勉強している人には、のんびりしすぎた話になってしまったかもしれませんが、プログラムの勉強をしていたりすると、エラーメッセージも英語で返ってくるので、英語がわかったほうがいい。プログラムに限らず、パソコンを使うのなら、基礎英語はできたほうがいい。ということで、日々独学で勉強を続けている人は多い、と思います。
リスニングができるようになると、インターネットで英語放送を聴いたりできますし、するとますます語彙増やさないとなあ、になりますが、そこから先は人それぞれになりますね(興味のあること、必要なことがちがってきますから)。ただし、ある程度聞き取れるようになると、芋づる式に言葉がつかまえられるようになるので、語彙を増やすのも楽になります。
それと、初めは、中学生向けの英語の副読本などを何冊か読むのがいい。自分で見て、ああこれやさしいな、というのをいっぱい読めばいい。
Perlのサイトだと、入門者向けのこういうページ、英語でそのまんま読んでみるといい。
http://learn.perl.org/first_steps/

NHK高校講座

基本的な文法を一通り知るのは、NHK高校講座がいいと思う。
http://www.nhk.or.jp/kokokoza/
NHKラジオ講座はいろいろあるので、ひとつ選んで聴いてみるのもいい。私は今、基礎英語3を聴いている。
(2018-03-30 追記:NHKゴガク https://cgi2.nhk.or.jp/gogaku/index.cgi 2018年度から「遠山顕の英会話楽習」を聴く)

Learning English
VOA Learning English
http://learningenglish.voanews.com/
読み聞かせをしてもらうのに適している。アメリカ大衆文化好きな者にはうれしい話題が多い。
(再度訂正:2016-02-13 # とにかくはじめは音声だけを聴くこと、それにはVOA http://www.voanews.com/ の普通のスピードがいい。聞き取れるようになってから、VOA Learning English で学習するのがよい、経験上そう思う)
BBC Learning English
http://www.bbc.co.uk/worldservice/learningenglish/
英国式を学びたい人向け

佐伯智義先生が、英語の勉強を始めた人に、ウィントン・マルサリスの言葉を贈っている。

Practice slowly. Take your time. WYNTON MARSALIS