週刊金曜日にシャルリエブド事件が

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週刊金曜日1023号(2015.1.16)が『“表現の自由”と「反テロ」とイスラム教』と題した小特集を。

  • 「宗教への尊厳」とどう向き合うのか 和賀えり子
  • 憎悪が連鎖しないことを祈る 森達也
  • 「私はシャルリー」なのか 成澤宗男

成澤宗男は "Je suis Charlie" 集会が実現するまでの過程を追い、左派リベラルが呼びかけ保守が合流し、極左と極右は参加しなかったこの集会の「挙国一致」の雰囲気に注意すべきだとしている。

ドレフュス事件が起きた19世紀末のパリで、反ユダヤ主義を扇動する雑誌が一世を風靡していた。その名を『言論の自由』(La Libre Parole) という。
(引用元:成澤宗男 「私はシャルリー」なのか 『週刊金曜日』1023号 p14)

くわしくは週刊金曜日を読んでみてください。
今号の特集である斉藤環責任編集の「若者に広がる“新しい宿命観”」も、この事件につながってくる話題だと思いましたよ。昔は反体制的進歩派だった筈のシャルリエブドが今のノーフューチャーな若い衆には驕慢な貴族みたいにしか見えていなかったのでは。
また、斉藤陽道の「ハトのいねむり」という写真も必見です。
野坂昭如の新連載にも注目。


ふと、70年代ごろのテロはどんなだったかと思い、コリン・ウィルソン『現代殺人百科』(青土社)をひっぱりだして「テロリズム」の章を読んだりしました。バーダー・マインホフ・ギャングの項では、1976年、ウルリッケ・マインホフが刑務所内で首つり自殺をした後、ドイツをはじめ欧州の諸都市でこの「国家による殺人」に抗議してデモが続発し、彼女の葬儀には約4千人の同情者が参列した、とあり、1976年ごろであればシャルリエブドな人たちはこの抗議デモに参加していたのかもしれないなあ、と想像したりしました。
『現代殺人百科』ですが、事件のあらましをざっと知るのには便利な本です。

現代殺人百科

現代殺人百科