少し前ですが、小池百合子絡みでカイロ大学が一部の日本人の妙な関心を集めましたが 、カイロ大学卒の師岡カリーマ・エルサムニーによる連載「すぐそこにある世界」で、エジプトの大学事情が語られています。ぜひ読んでみてください。
一部引用。
大学の講義は、教師によって個人差はあるが、通常はフスハー混じりの口語である(これを「教養人の口語」という)。
(引用元:『世界』no.936 2020 September 師岡カリーマ・エルサムニー「すぐそこにある世界」)
アラビア語、書き言葉であるフスハーと、地域ごとに異なる話し言葉アーンミーヤの差がかなり激しく、アラブの人々は日常はアーンミーヤで話すのが普通、ということです。カイロ大学での口語はエジプト方言でしょう。10月からのNHKラジオアラビア語講座はエジプト方言の話し言葉を学ぶ講座です。テレビの「アラビーヤ・シャベリーヤ!」はモロッコ方言ですね。
今年度前期はフスハーを学ぶ講座です。榮谷温子先生による正則アラビア語・フスハーについての解説を引用。
正則アラビア語は、新聞、雑誌、書籍、あるいはテレビやラジオの宗教番組やニュース番組など、アラブ各国で幅広く用いられていますし、また、正則アラビア語の知識が、アラビア語の各方言を学ぶ時に、おおいに役に立つのは言うまでもありません。
(引用元:NHKラジオテキスト 榮谷温子『アラビア語講座 話そう!アラビア語』)
フスハーとアーンミーヤについて、アラビア語学習者のブログの記事を紹介。