トランプ政権の終わりに思い出すこと

アメリカからのニュースを見ながら、最近ジョージ・W・ブッシュのことを思い出します。

 第一回目の大統領選では、集計が遅れたかしてアル・ゴアかブッシュかなかなかはっきりせず、ブッシュと決まった後もゴアがフロリダで不正があったと抗議したりした。ともかくブッシュが大統領となったが、そこで9.11。ブッシュはニューヨークへ駆け付け作業する人々をねぎらい、この姿で国民の心をつかんだ。アフガニスタンへの報復攻撃あたりは少なくともアメリカ人には支持されていた。しかしその後続いてイラクを攻撃すると言い出し、これには反対運動が起こる。イラクフセイン政権は倒したが、ブッシュ政権が主張していた大量破壊兵器は見つからなかった。

 二期目を目指す選挙では、イラク攻撃に反対した人々がブッシュだけはだめだと反ブッシュ化し、民主党候補ケリーとの激戦となるもブッシュは再選を果たす。このときアメリカは赤と青に分断されたと評されていた。その後、ハリケーンカトリーナや政治的スキャンダルが出て支持率が低下し、末期にはリーマン・ショックに見舞われる。リーマン・ショックアメリカだけでなく日本にも景気後退をもたらしたが、その圏外にあった中国が疲弊した部分を救った面があった。

 ざっぱくな記憶で細かい部分の正確性は調べてもらうことにして。

 なんとなく、今と似てない? トランプは戦争はしなかったけれども。

 コロナ禍に見舞われるまではアメリカの景気はよく、トランプ嫌いのマスコミでもトランプ再選を予想するところが多かった。ところがコロナちゃんの登場で状況は一変、バイデン支持者にはトランプ政権の新型コロナウィルス対策への不満をテレビのインタビューで語る人が目立った。

 中国は、コロナ禍に関しては圏外とはいえない、まず武漢から始まっているから。でも、よく押さえ込んでいるし、マスクの製造など世界中のコロナ対策を支える存在なのはまちがいない。

 いまの中国はアメリカから見ても圏外ではなく圏内の存在だろう。かつてのソ連とはちょっとちがう相手になってしまってるはずだ。でも、あれは圏外! という構図を作ろうとしてるみたいね。

 

 私的な時事感想なので、自分で書いておきたいという意味しかありませんが、アメリカ、どうなるんだろう、カリフォルニアなんであんなことになってるんだろうと、ニュースを見て思ってます。

 

さて、リベラルエリートと大衆の間の深ーい溝については、ブッシュ時代からずーっと言われ続けて、でもどうにもならないまま現在に至っています。

 ディプロ2004年に既にこういう記事が出ている。

www.diplo.jp

 

この状況がどうにもならなかった帰結としてトランプ政権が誕生したのでしょう。