中村哲医師と山田堰

 

 『世界』2021年6月号に、梶原健嗣「中村哲医師と「緑の大地計画」 クナール川を制した伝統的河川工法」が載っています。

中村氏は、日本とアフガニスタンの河川、灌漑の類似性として、(1)急流河川が多く、夏冬の水位差が激しいこと、(2)山間部の山麓や小さな平野に田畑があり、狭い土地で集約的な農業が営まれることを挙げていた。 その時、「平野が多い北米や欧州ではなく、日本の古い水利施設が実際に役立ったのである」 (『アフガン・緑の大地計画』)。

(引用元:『世界』2021 June no.945 、梶原健嗣「中村哲医師と「緑の大地計画」 クナール川を制した伝統的河川工法」p.232)

このときヒントになったのが、中村医師が故郷で見た山田堰だった、というのが、すばらしい偶然というか、神の導きを感じさせられます。記事では「温故知新」という言葉の本質は何かを示す事例であるとまとめられています。

 どのような工法が用いられたかが図解付きで解説されています。くわしくは『世界』を読んでみてください。

 中村哲医師の活動はNHKのドキュメンタリーにもなって、何度か放映されているので観た人も多いと思いますが、英語版がYouTubeに上がっているので、海外の人も観られます。(ひょっとして違法アップロードなのかな、だからリンクはしませんが)

 ペシャワール会は現在も活動中。

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