2021年、米カトリックの司祭が、同性愛者向け出会い系アプリ利用とゲイバー通いが発覚して辞任する、という騒ぎがあった。
カトリックが同性愛に不寛容なことにおどろく人はいないが、この事件で司祭がアプリ使用後に必ず履歴を削除していたにもかかわらずアプリ使用が明るみに出たことは、世間にショックを与えた。
何故そのようなことが起こったのか?
この事件をきっかけに、データブローカーの存在が注目を集める。いわゆる「名簿屋」に相当するが、合法的に入手できるデータを販売、販売されている細切れのデータを集めてコンサルティング会社が分析すると、かなりの精度で個人の人物像が把握できるという。
データブローカーの実態調査をした記者は言う、「私が突き止めたのは、オンライン上の匿名性など存在しないということです。データブローカー企業は、私の名前は知らなくても、私についてよく知っています」
くわしくは『世界』8月号で読んでください。