宮台真司襲撃事件の容疑者と見なされた男性が自殺していたことが分かり、その41歳の男性がいわゆる ”ひきこもり” と呼ばれる様子だったことが伝えられて、2019年に起きた川崎のスクールバス襲撃事件を思い出しました。川崎の事件は犯行直後に犯人が自死したため、動機は不明のままです。
動機については、映画や小説の人気ジャンルであるミステリの世界ならともかく、現実世界ではわたしたちは何か行動を起こす前にその理由をいちいち言語化して反芻しているかというと、そういうことはない(あったとすれば稀)ですし、犯罪のような大それたことを仕出かす場合もそれは似たようなものではないか、むしろ言語化できないもやもやがたまって苦しくなると行動で解消することもあるのではないか、不明な部分を行動で埋めるとか。また、行動する際に様々な偶然によって曲折も生じる。だから、「ほんとうの動機」なんて、分からないのがふつうなのかもしれない。
そういうことを考えると、安倍元首相暗殺犯山上なんかは、特殊な例になるのでは。
これは私見ですが、安倍暗殺も宮台襲撃も、犯人の年齢から「父殺し」の気配を感じました。いまの若い人はバブル前の日本の記憶はもうないですよね。あのバブル時代のマスコミバブルは検証されるべき時なのではないか。週刊朝日も廃刊になるそうですし、まだあの時代について体験者として語れる人が生きているうちに、なんとかならんもんかね(するとすれば大学とかそういうところになりますね)。