フィリップ・カトリーヌ。
パリ2024開会式で、青塗の全裸中年男として登場し、一部で顰蹙をかっている模様。
上のヴィデオを観ると、"Nu" ニュという歌、丸裸なら武器を隠すこともできないし、裸同士なら貧富の差も関係ない、虚飾を捨てて、みんななかよくやっていこう、平和でいよう、みたいな歌を、笑いの風味でくるんで歌ってるんで、演出家の「愛と包摂のメッセージを送りたかった」という意図に沿った起用だったとわかります。
(ただ、これは、日本人だと温泉で和気あいあい楽しむというのがふつうにあるので、あーほのぼのしてていいわよねえ、と、自然に受け入れられますが、イスラム教徒だと人前で肌を晒すのを避けますので、こういう形でのイスラム教徒排除もありかもしれない、と、思ったりもします。)
オリンピック開会式のショー、キリスト教徒はあの場面で、長いテーブルに古風な扮装した人が並んでいるのを見ると、すぐ「最後の晩餐」を連想するみたいで、そうなるんだなと勉強になった非キリスト教徒の私なんですが、そういう私はといえば、ああいう古代西欧風の扮装だと、古代ローマか古代ギリシャか、とにかくざっぱくに古代の西洋のイメージで、いろんな人、ちょっとビザールな昔の見世物小屋ぽいかんじのコスプレが並んで、何がはじまるんだろうと身構え気分になったところで、あの大皿が出てきて銀のふたがあき、青塗全裸中年男フィリップ・カトリーヌが登場して、Nu を歌い出す、あの場面は緊張気味になってたところでひざかっくんみたいな、いいかんじのボケ効果があって、わたしはあれだけでこの開会式は観る価値あった! になりましたが、ふまじめだと顰蹙もかってるのですね、人それぞれですね。
日本人の中高年世代だと、おれたちひょうきん族の西川のりおがやっていたキャラを思い出した人も多いみたいね、でも、あれ、もとをたどればモンティパイソンでジョン・クリーズがやってたのよね。
革命とロックとキャンプで68年懐古趣味も感じたので、これはシャルリーエブドの葬送でも同様だったから、フランスにとっては直近の輝ける時代が68年になるのかな?
ま、これは個人の感想、これを機会に、フィリップ・カトリーヌのことが日本でも知られるといいなと思います。ああいうのをおもしろがるフランスもあるのよね、おしゃれなだけじゃないんですわ。