米・英大使、長崎式典欠席へ/イスラエル不招待で
2024/08/07 17:38米国のエマニュエル駐日大使が、長崎市が9日の「原爆の日」に開く平和祈念式典を欠席することが7日、分かった。関係者によると、パレスチナ自治区ガザを攻撃するイスラエルを式典に招待しなかったことを受けた対応という。英国のロングボトム駐日大使も同様に問題視し、式典を欠席するとしており、波紋が広がっている。
日本を除く先進7カ国(G7)と欧州連合(EU)の駐日大使や代表が、イスラエルを招待しなかった長崎市に懸念を表明する書簡を送っていたことも判明。書簡は7月19日付で、イスラエルを招かなければ「(ウクライナ侵攻を理由に招待していない)ロシアやベラルーシとイスラエルを同列に置くことになる」と指摘し「このような事態は不幸であり、誤解を招く」と訴えた。
大使らは書簡で「長崎の式典の普遍的なメッセージを守るため、イスラエルを招待するよう呼びかける」とも強調した。
在福岡米領事館は7日、同館のアシーケ首席領事が米政府代表として長崎の式典に出席すると発表した。
メモとして。
広島の平和祈念式典には、イスラエルは招待されたがパレスチナが招かれず、パレスチナが抗議していた。
長崎では、イスラエルが招待されなかった。主催者である長崎市の判断による。
お花畑意見になるが、広島・長崎の平和祈念式典は、核兵器使用反対のための式典ととらえているので、イスラエルとパレスチナだけでなく、ロシアやベラルーシも招待して共に核兵器のない未来を目指す式典にしたらいい、と考える。
しかし、今回ロシアやベラルーシが招待されないのは、ロシアのウクライナ侵攻には日本も反対の立場を表明しているので、そういう政治的背景が影響するのは仕方がないのかなとは思う。
では、イスラエルに関してはどうなのだろうか。日本もロシアに対するほど明確には反対していない。G7はイスラエルの自衛権行使に理解を示している。イスラエルのいう「対テロ戦争」は、20年前にアメリカがアフガニスタンやイランでやっていたことと大差はない。
国の成り立ちが特異に見えるイスラエルだが、遅れて来た列強植民地支配のレプリカみたいなところもあり、西側先進国としては全否定するのも何かおかしい、でも、大虐殺を肯定もできない、ビミョーな物件だろう。
昨年10月7日のハマスのイスラエル攻撃、それに報復する形でのイスラエルのガザ攻撃だが、『世界』では、イスラエルをかつて中国を侵略した日本になぞらえ、当時満州や台湾で地元住民が侵略国日本に反撃した後、日本軍が地元民を討伐・弾圧した事例によく似ていると語り、それはそうだなとなる経緯がイスラエルにはあるのだけれども、一方、ガザ攻撃がはじまってからは、ニュースだけ見ていると、真珠湾攻撃後のアメリカ:イスラエル; 日本列島:ガザ、みたいにも見えてくるので、とにかくガザへの空爆をやめろ、という気持ちになる人が日本には多いのではないだろうか。
また、イスラエルって、アメリカを後ろ盾にして近隣諸国と睨み合っているところは、日本とも似通って見えたりする国でもあったりする。
今回、アメリカやEUが長崎へ書簡を送ったのは、ロシアを非難するのにイスラエルは支持するのはダブルスタンダードだ! と既に言われているからで、イスラエルとロシアは異なる、としておかないと困るからだろう。
長崎、イスラエルに招待状送らず 8月9日式典、今後変更の余地も
6/3(月) 16:22配信長崎市の鈴木史朗市長は3日、記者会見を開き、8月9日の「原爆の日」に開催する平和祈念式典に関し、パレスチナ自治区ガザを攻撃するイスラエルに現時点で招待状を送らず、停戦を求める書簡の送付にとどめると明らかにした。今後、同国の対応次第で招待する余地も示した。広島市は既に招待状を送っている。
鈴木市長は、ガザでの人道危機や国際世論を踏まえ「不測の事態が発生するリスクが懸念され、今の時点で(招待するという)判断は難しい」と説明。一方で在日大使館に送る書簡には、即時停戦を求めた上で、状況次第では招待する可能性があるとの内容も盛り込む。
「不測の事態が発生するリスクが懸念され、今の時点で(招待するという)判断は難しい」
長崎と同様、広島のイスラエルとパレスチナに対する判断も、これがいちばん大きかったのかもしれませんね。