村上龍「オールドテロリスト」第二十回 文藝春秋2013年2月号

ジョーが税理士事務所から手に入れてきたアキヅキ医師の帳簿を、ナガタに分析させたところ、戦慄すべき事態が浮かび上がってきた。関口はどうする!……
カツラギさんは、相変わらず精神安定剤をかじりながらがんばっている状態だが、関口が対応に困るジョーやナガタとはなんなくやりとりをこなし、そのことが関口を困惑させる。妙な雰囲気は消え去らないものの、基本若いスレンダーな美女、ということで、関口はなんだかんだ思いつつもカツラギさんのきれいな脚を見つめたりしてしまう。村上龍ワールドでは、これなら主人公の男はまだ大丈夫だ、ということだろう。関口、あんたが主役だぜ!
ところで、この物語の舞台は近未来の日本。大震災と原発事故を通過した後の日本社会だ。これまでにも、暴走老人関係者が原発について語る場面があったが、物語の重要な要素に原発が入っている模様。
次はどうなるのか、楽しみです。