- 2009年、アメリカ
- 原題:Sherlock Holmes
- 監督:ガイ・リッチー
- 脚本:マイケル・ロバート・ジョンソン、アンソニー・ベッカム、サイモン・キンバーグ
- 出演:ロバート・ダウニー・Jr、ジュード・ロウ、レイチェル・マクアダムス、マーク・ストロング
DVDで鑑賞。
名探偵シャーロック・ホームズが、黒魔術を操るといわれるブラックウッド卿と対決する。
19世紀末のロンドン。黒魔術の儀式として数名の女性を殺害したブラックウッド卿を、ホームズは警察と協力し逮捕する。殺人罪で死刑となったブラックウッド。ところがその後、ブラックウッドが甦り、再び活動し始める。不可解な事件の真相をホームズが医師ワトソンや、怪しい美女・アイリーンと共に探る。
冒頭、ホームズとワトソンが馬車で走る19世紀末のロンドンの夜の街、その雰囲気が児童向けのホームズ本の挿絵を思い出させる。物語の世界の中で、ホームズとワトソンはまるでカンフースターのように悪党と戦う。この映画の中のホームズとワトソンを最初にきっちり見せて、そこからおはなしがはじまる。
19世紀末の時代色が風景や衣装、小道具に活き、子どものころ絵入りの本で読んだ冒険ものの楽しさをちりばめて謎解きが進んでいく。適役・ブラックウッドは黒魔術を操るということになっており、そのため謎はオカルト風の装いになっているが、そこは主役がホームズということでちゃんとミステリーとして展開。ワトソンとホームズ、アイリーンとホームズの会話もおもしろく、アクションシーンをはさみながら最後まで快調に進んだ。
ロバート・ダウニー・Jrはうまい役者で、「アイアンマン」みたいなちょっと不真面目で不謹慎なかんじなんだけど根はいい人、みたいな役にはよく柄がはまる。このホームズも、マニアックだがちょっととっぽく、いざというときはナイスガイで、観ていて楽しかった。ワトソンになったジュード・ロウ、アイリーンになったレイチェル・マクアダムスもよかったです。モリアーティ教授の影がちらついて終わった本編、続編ができてもおかしくないな。