テレビ局は知っていた?

週刊文春2014年2月13日号の例の佐村河内守ゴーストライター新垣隆の懺悔実名告白「全聾の作曲家はペテン師だった!」(神山典士+本誌取材班)を読みました。
新垣は佐村河内と知り合ってからのいきさつを語っているのですが、そこでひっかかった部分。ゲームや映画につける音楽を作るアシスタント役を引き受けるようなつもりで譜面を書き、出来上がると佐村河内に渡していた新垣ですが、(引用部の強調は私:nesskoによる)

 だが、この後新垣が驚いたのは、佐村河内の旺盛なセルフプロデュース能力だった。一つの作品ができると、それを持って別の映画会社、ゲーム会社、テレビ局等に売り込む。取ってくる仕事は、確実にレベルアップしたものになっていく。そして執拗なまでにクラシック音楽、しかもオーケストラ作品にこだわった。
(引用元:神山典士「全聾の作曲家はペテン師だった!」週刊文春2014年2月13日号 p28)

えー、だったら、新聞はどうか知らないけれども、テレビ局関係者には佐村河内守というのは有名になる前から既知の人物で、耳が聞こえているのも知ってたんじゃないの?
それはともかく、この記事によれば、佐村河内のやり過ぎに困惑し、ごまかしがばれるのは時間の問題ではないかと悩んでいた新垣が、自分からすれば教え子のような立場にいる少女にまで佐村河内から害が及びそうになっているのを知り、事実を公表することを決意する過程が読めます。この騒動に興味のある方、必読ですよ。

心配なのは

芸能界にはゴーストに化けて出られると困る人が大勢いるわけで、彼らにしてみれば新垣隆は“掟破り”に見えているかもしれないこと。
現代音楽をやっている新垣隆は自分は芸能界などとは無縁な人間だと思っているかもしれませんが、気がつかないうちに泥沼にはまっていたかもしれない。
へんなことにならなければいいと願う。