岩波『世界』2008年1月号 川邊克朗「「山田洋行事件」とは何か」

2007年も『世界』に自衛隊のレポートを寄せていた川邊克朗氏による「山田洋行事件」の解説。
この事件を読み解くカギは、「自衛隊の装備調達は、運用する陸・海・空の各自衛隊が決定する」という守屋証言にあるという。“日本的シビリアン・コントロール”の虚構にまどわされ守屋が最高権力者であるかのような錯覚にとらわれると、防衛利権における制服組の実力が見えなくなってしまうというのだ。守屋が国会喚問で「私はオールマイティではない」と証言したのは単なる事実を言っているだけ。また、防衛利権に喰い込んだ政治家にも“ねじれ現象”があり、ことをわかりにくくしているという。
詳しくは『世界』2008年1月号をお読みください。
四国新聞には、ハワイでの迎撃試験を前に公開されたMDイージス艦「こんごう」のことや、防衛省をどうするかについて佐藤正久参院議員からの意見として、背広組と制服組を並列に位置付け、制服組も大臣を直接補佐する役につけるべきだというのが出ていた。
守屋逮捕以後、テレビでは防衛スキャンダルの扱いが地味になってしまっているが、自衛隊の勢力拡大は着々と進んでいるのではないだろうか。なんかこわいんだけど。