『世界』2024年2月号 安田浩一「娯楽としての暇アノン」

 

Colaboの事務所にNHKの幹部職員が謝罪に訪れた場面から始まる、安田浩一のルポ。

 Xで暇空茜(ひまそらあかね)というアカウントのインフルエンサーが執拗にColaboを攻撃しているが、このインフルエンサーにはシンパが一定数いて、暇空茜に同調してネット上で彼らがバッシングを繰り返す様は一部ネット上で「暇アノン」と呼ばれるようになっている。

 このバッシングでColaboがどのような被害を受けたか、また何人かの(旧)暇アノンに取材してその実態を伝えている。

 まず確認しておきたいのは、ネット上で流れたColaboについての公金横領、不正請求、生活保護不正受給などの情報は、まったくのデマであること。

 しかし、東京都側が電凸などで繰り返されるデマ攻撃に屈する形になり、Colaboは都との関係を断って活動を続けることになった。

 いまだにネット上ではコラボバッシングが続いているが、一時の熱狂から醒め暇アノンからの転向者となった者もいる。そういう人たち何人かを取材していて、「あのころはそれがおもしろくてやってた」「いまは間違っていたと分かってる」「悪かったと反省してます」など、彼らはSNS上に謝罪文を投稿したりしてあやまちを認めているのだが、実害が出たColaboや女性たちがいることを考えると、それってあまりにも軽くないか? と。

 これまでにも、そしてたぶんこれからも、ネットあるある光景の一例だろうが、バッシングされやすいのが弱者女性であろう。

 くわしくは『世界』2月号で読んでみてください。

 

Colaboに似た活動としては、アメリカだと薬物依存症から立ち直った人たちが薬物依存状態のホームレスを支援して医療につなげる活動をしていますよね。日本にもあるダルクもそんなかんじでしょうか。だから、Colaboだけが色眼鏡で見られるのはやはり女性への偏見からかなと思ったりします。