在特会みたいな石原慎太郎

週刊金曜日2009年9月25日号の金曜アンテナに出た記事『切り札は「環境」? 国連平和大使が驚いた都知事のトンデモ答弁』(横田一)。
石原慎太郎都知事は「環境五輪」をオリンピック招致の切り札にしようとしているのだが、9月に来日した国連・ピース・メッセンジャーのポール・コールマン氏はそれを「見せかけの環境五輪」と指摘。金曜アンテナは、ウェブ上でも読めます。

ポール氏は五月、南山で植樹イベントを行なった際、「都のオリンピック招致委員会に手紙を書く。ダメならIOCに南山開発の非を訴える」と約束。知事宛に「南山開発は環境五輪と矛盾」と訴える手紙を書いたが、石原知事は「ポール氏など知らない。外国人などどうでもいい」(五月二九日の会見)と無視、「五輪招致にマイナス」という日本人記者の質問には「君は何人か」と逆切れした。

http://www.kinyobi.co.jp/backnum/antenna/antenna_kiji.php?no=803

この答弁に驚いたポール・コールマン氏は、「石原知事は外国人に排他的なナショナリスト。世界の人たちが集うオリンピック精神にも反している」と語った。詳しくは金曜アンテナの記事を読んでください。また、独立系メディア(http://eritokyo.jp/independent/aoyama-column1.htm)で「特集:東京に残された里山を破壊し環境オリンピックもないもんだ!」が読めます。金曜アンテナの記事を書いた横田一(ジャーナリスト)と石原都知事の記者会見も載っていました。
石原都知事vs横田一 ノーカット記者会見 12 September 2009 独立系メディア「今日のコラム」
犬が人を噛んでもニュースにならないのと同様、石原慎太郎がこんな発言をしたからといって大方の日本人は「また石原か」でさして驚きもないままになりがちですが、ポール・コールマン氏のような外国人は、都知事が記者会見であったりまえに排外主義的な発言をしているのを見るとショックを受けるということですね。
労働運動や平和運動の場合は、一般人が権力者に対して自分たちの立場を主張することになりますが、そういう上へ向かっての運動とはちがって、排外主義は、多数派から仲間外れにされやすい少数派への弱い者いじめにつながりやすく、そして下へ向かう流れは意志がなければ止められないのです。
政治家が公の場で排外的な感情を表に出すのをためらわないのは異様だ、そう一般人があったりまえに思うようにならないと、日本はトンデモないことになるのではないか。「また石原か」でスルーしがちな私、自戒をこめてここに書いておくことにしました。