イースタン・プロミス

DVDで鑑賞。
出産直後に死亡した少女の身元を助産婦が突き止めようとする。
ロンドンでロシア人少女が行き倒れ、病院で出産した直後に死亡した。助産婦(ナオミ・ワッツ)は、少女の日記を手がかりに生まれた赤ん坊の肉親を探そうとする。その過程で、ロシアンマフィアの世界に近づく。自身もロシア人を父親に持つ助産婦は、死んだ少女の身に何が起こったのか調べ始める。
ロシアンマフィアの世界が舞台となっているおはなしで、昔の東映のヤクザ映画みたいな作品になっている。クローネンバーグ監督ならではのすかした雰囲気が全編に漂う。
クローネンバーグ作品では、男性同性愛は避けられる傾向にあり、どのように避けるかというと往々にして登場人物がホモを忌み嫌ったりするという避け方だったりするのだが、この映画もそう。しかし一方で、ジェレミー・アイアンズが神業的演技で双子を演じ分けた『戦慄の絆』での兄弟癒着ぶりに象徴されるように、男同士のつながりが執拗に描かれる印象が強い。
その辺と、この映画はヤクザが出てくるせいもあってか、昔の東映を連想したりしたのかな。東映は、クローネンバーグがひょっとしたら持っているのかもしれないと思わせる、男同士でべたべたしてることへの後ろめたさや問題意識は感じさせないんだけれども、すかしたりはしないんだよね。
ダレたりすることもなく話は展開する。手堅くまとまったヤクザ映画とでもいうのかな。最大の美点は時間があまり長くないこと。100分。
昔の娯楽映画がいいのは、今の映画に比べると時間が短いものが多いことで、100分を切るくらいの長さで十分楽しめる作品がたくさんあること。新作映画も、できれば100分以下でまとめてくれるといいのになと勝手なことを言ってみる。