以前からあるもので、いまさら話題になること自体に「何故?」となってしまうのだが、はてな界隈の一部でちょっと盛り上がってしまっているのは、ニコニコがブロマガを大々的にプッシュしたのが発端らしい。
http://ch.nicovideo.jp/blog
私は、この一人月額700円前後というのはずいぶん割高に見えるのだが、その人のファンにしてみればそうでもないのかもしれず、たぶんファンクラブに入会するように購読者になり、惰性で購読し続けてくれる読者を多く持てる人なら、続けられるのではないだろうか。
有料メルマガという形態について、オープンだクローズドだコンテンツだとがやがや言っている人たちもいるけれども、実はあまり意味がないことなのでは。
どんなにオープンに情報が浮遊している場所にいても、人は自分自身に興味がある情報しか追わないし、その上、当人が咀嚼できる情報量が限られている。コンテンツの質というのも、それを受け取る者の事情が関数に入ってくるので、最終的には情報を吸収した当人にしかわからないものになるのだ。
個人的には700円出すのなら、本屋で文庫か新書か月刊誌を買う方を選ぶけれども、世の中には紙の本を毛嫌いするタイプの方もおられるようで、そうなるとブロマガが将来的に雑誌のような形態になっていけば、そちらを買う人が増えるかもしれません。
さて、そういう個人的感想とは別に、以前から有料メルマガを出している磯崎哲也さんが、これから有料メルマガを出してみようかなという人向けの記事を書いていました。これは、別にメルマガを出す気のない人が読んでも「へぇー、そうなのか」となる内容です。
http://www.tez.com/blog/archives/post3864.html
この記事を読んで知ったのは、有料メルマガ業界では、ホリエモンや津田大介がスーパースターの地位にいること。
そして、初期の頃目立った競馬必勝法などアングラな情報を出していた方たちが既に退場されてしまったことです。残念です。
マスコミが芸能界なら、ネットはAV業界に近いのかもしれない、そんな印象を持ちました。
おまけ
ハックルさんがはてなに書き込んだドラッカーと女子マネを「マネジメント」で結びつけるというアイデア、これ自体がおもしろかったのはいうまでもありませんが、このアイデアが「もしドラ」というヒット商品に仕上がったのは、はてなの記事を見て「おもしろい! いける!」とひらめいたダイヤモンド社の編集者さんがいたからです。
編集者は黒子的立場になるのかな。一般読者としては普段あまり意識してなかったりするのですが、本を作るとなると、大きいんでしょうね、その存在は。
また、ネットの書き込みからベストセラー作家になったハックルさんは、AV業界でたとえるなら、飯島愛とか及川奈央みたいなかんじなんでしょうか。
どうでもいいことですが、ハックルさんは河岸を変えて正解だと思う。むしろ、いろいろブログはあるのに、なんではてなだったんだろうと、それが不思議に思えてくる今日この頃です。
おまけに追記
「青二才観察日記」さんがハックルさんのブロマガ初回を購読しレポートしてくれていました。
http://d.hatena.ne.jp/TM2502/20120824/1345775341
うーん。これは、先行き暗いですね。
はてなのハックルさんですが、はてなを離れると岩崎夏海さんでしかなくなる。ハックルさん気分で石を投げてもはてなブックマークコメントのような波紋が広がらない、ニコニコブロマガ。
上では「なんではてなだったんだろう」と書いたけれども、やはり「はてなでこそハックル!」だったのか。4年前にははてな磁場に引き寄せられる因子が岩波夏海にあったということなのか。
「もしドラ」は、小説の体裁をとった企画ものでしたし、そのせいで小説を読めない人にも読めるものになっており、普段小説など読まない人にもすらすら楽しめる本に仕上がっておりました。当人の資質は、小説家よりはマンガ原作に向いているとお見受けしております。
だから、何か企画をたてる際のやり方とかになると、そこそこおもしろい話もできるのではないかと思うのですけれどもね。
身辺雑記書いて読ませる、というのは、小説家でも得手不得手が分かれますよね。それでも、文章がうまい人なら、文の流れだけで最後まで読者をもっていけるんですけれども、まあ文章力はフツーだしな。
「青二才観察日記」さんは半年くらい様子見するとのこと。
どうなるんだろう。自分で購読せずに、レポートだけ待つというのもあれだが、いやマジで半年後のレポートが楽しみです。