- 2016年、アメリカ
- 原題:Jack Reacher: Never Go Back
- 原作:リー・チャイルド
- 監督:エドワード・ズウィック
- 脚本:エドワード・ズウィック、マーシャル・ハースコビッツ
- 出演:トム・クルーズ、コビー・スマルダース、ダニカ・ヤロシュ、ロバート・ネッパー
元米軍捜査官ジャック・リーチャーが、軍内部の不審な事件を追う。
元米軍秘密捜査官ジャック・リーチャー(トム・クルーズ)は、テキサスの田舎町でごたごたに巻き込まれ保安官に連行されそうになる。そのときかつての同僚ターナー少佐に助けられたが、そのすぐあとでターナー少佐がスパイ容疑で逮捕されたと聞き、軍内部に不可解な動きがあることを察知。ターナー少佐を救い出したリーチャーは、共に事件の謎を解こうと捜査を始めるのだが、……。
トム・クルーズ主演「アウトロー」の続編となります。トム・クルーズ版渡り鳥シリーズと呼びたいような、痛快な仕上がりの娯楽活劇でした。トム・クルーズは姿良し芝居良しアクションも決まるので、安心して観ていられます。
そしてこの映画、話がたいへんよくできている。脚本がいいです。基本は犯罪捜査ものに日活アクションや東映「網走番外地」シリーズの楽しさを加えた一品ですが、現在のアメリカ社会の諸相を物語に織り込むのがうまい。現実社会を反映させて物語のリアリティを補強しつつ物語の中では夢も描かれている。エログロサイコにならずに正道を行こうとするストイックさがこの娯楽映画を気品あるものにしています。アクションもCG濫用に走らず、古き良きアクション映画をリメイクして見せてくれました。
いまどきはかえってこういう映画を作るのがたいへんなのかもしれませんね。トム・クルーズが大スターだから可能になる企画なのかも。エドワード・ズウィックは「ラスト サムライ」を撮った監督ですが、うまいです、すばらしい。
悪の親玉がラムズフェルドを思い出させる役作りなのに苦笑しました。それと、男性の手の大きさをいろいろいうのはアメリカでありがちなのか? たしか予備選でルビオに「手が小さいよね」といじわるを言われたトランプがそれがどうしたと反撃する際に言ったセリフが大顰蹙買っていましたが……。というわけで、いろいろ楽しめました。おもしろかったです。
やっぱ、トム・クルーズは最高ですよ! ぜひ劇場でご覧ください!