ワインスタイン

アメリカでは完全に干されるそうだが、映画で使えるお顔をした方なので、ノリウッドで悪役専門の俳優デビューでもしてみたらよろしいのではないだろうか。
ニューヨーク発のミラマックスはインディーズ系の映画や外国の映画の配給を手掛けることから始まり、タランティーノなどの才能を発掘してのしてきたヤリ手の会社だった。ハリウッドには外様が勢いづいてぶいぶいいわせてるのを苦々しく見ていた人たちも多かったようで、以前からちらほらと悪口は書かれていたのだが、ここへきて公然とぶったたける失点があからさまになったので、フルボッコになってしまった模様。
余波が方々へ及んで、ケヴィン・スペイシーのここへきてのカミングアウトは男性からあのような告発をされたから仕方なくしているとしか見えないのだが(橋本治もそうだが、ゲイだと自分を規定してしまいたくない人というのはいてもおかしくないわけで)、それもタイミングが不適切と批判される事態になっている。
芸能界は昔も今もこれからも市民社会の膿の捨て場であり続けるだろうし、今は、このバッシングを受容することが職能になっている、そう受け取って、しのぐしかないだろう。
しかし、英国のジミー・サヴィルの生涯変態幼児を貫き通したような怪物感や、ゲイリー・グリッターのド派手な垂直急降下ぶりにくらべると、今回のワインスタイン騒動は、ハリウッド的なわかりやすい展開になってますね。よくもわるくもアメリカンです。