『世界』2021年11月号 「分水嶺2 第5回」「コロナ戦記 最終回」

 

 

河合香織分水嶺2 第5回 ルビコン川を渡る筏」

 尾身先生が若い人たちにも声を届けたいとインスタグラムを始めてから、9月までの分科会の動きを追う。分科会には医療関係者だけではなく、経済面の専門家も入っている。オリパラも終わり、感染拡大の波もおさまりつつある中、これからコロナ対策をどうするか、政策には市民の意向や判断も反映されるだろうと、市民への情報提供や市民との対話に力を入れようとしている。

 感染拡大の波の様子を見ると、『世界』9月号に出ていた「子どもで暴れん坊のウイルス」「人に入って一年半しか経っていないので、どうすればいいかウイルスもわかっていない」という言葉を思い出します。エボラ出血熱も、突然現れて流行してはまた引いていくというのを繰り返していましたよね。流行した時どう対応するかは人の側のすることになりますが、出てくるかどうかはウイルス次第みたいなかんじがあって、これはどうしようもないんでしょう。まだしばらくはコロナ禍が続きそうですね。

 

山岡淳一郎「コロナ戦記 最終回 敗北と「公」の復権

 自宅療養中に亡くなる人が続いた今回の結果を「敗北」と断じ、なぜそうなったのか、改善すべき点は何かを問うています。コロナ患者を受け入れられたのは公的病院になるのですが、小泉政権以来、経済効率優先の医療改革が続き、公立病院も独立法人化させられたり統合されたりしてきました。余裕が削り取られたところにコロナ禍に見舞われたということになります。

 丸亀の労災も独立法人化してから質が落ちましたね。各地で同様のことが起きていたのでしょう。

 コロナ禍での敗北が、これまでのやり方を見直して、いい方向に変わるきっかけになればいいのですが。

 

小泉については、自民党内で異端だった小泉がブレイクすることになったのはマスコミがバブル化させた当時の民主党の新興があったのです。小泉改革! とか、あれわりとほめてたマスコミ文化人(全共闘世代で若者文化の代表みたいだった方も多く含まれる)、あのころのこと覚えてるんでしょうか。あんたたちの軽薄な言論活動がどれだけ世間に害を与えたか、死ぬ前にちょっと反省してもいいんじゃないかな。もう鬼籍入りしてる人もけっこういますけどね。

 

ま、とにかく『世界』11月号を読んでみてね!