呼び鈴鳥

水曜日だったか、朝方、窓の外から鳥のさえずりが聞こえた。わりと近いところにいたのか、大きくはっきりとしばらく続き、めったにないなあこんなこと、と思った。明るい鳴き声、よく響くけど基調はかわいらしい響き、押し続けられる呼び鈴を連想した。なので、どんな鳥だったのかは知らないけれども、呼び鈴鳥、と自分では名付けた。

令和、明るい気持ちで新時代を始めなよ、と告げに天からの使いが来た、そんな気もした。

あの3.11の直前に、ぎぃぃぃぃ、と、不気味な声で鳴く鳥が来て、しばらく鳴いていたことを思い出して、そのときは村上春樹の小説にならって「ねじまき鳥が来た」と一人で思ったんだけど、こんどは明るい、聞いてると元気が出てくるような声だったので、呼び鈴鳥、としました。

こういうのも文化人からは土人的感性と見なされるんだろうな。でも、いい。文化人よりは時々庭に来て鳴く鳥のほうが私には響くから。

 

あの絵を非難することが巨乳差別にはならないのか?

はてなブックマークに上がってきていた、献血募集のポスターの絵なんだけど、ふつうに服着てる女の子が巨乳なだけで、萌え絵で巨乳を強調しすぎていて不自然でぇーと言われるとそうかもしれないけど、ああいうマンガの絵はどれも全部デフォルメされてるわけだし、単に乳が大きいだけでそれが目障りセクハラになるとかいうの、現実にいる巨乳女性からするとどうなのだろう??? 私は貧乳なので巨乳ゆえのプラスマイナスすべて他人事なのだが、巨乳の人は自然に巨乳なだけで、それだけでわいせつだとか言われるのはどうなんでしょう? 素朴な疑問としてメモしておきます。

梅毒、今年の患者が5千人超える/3年連続、都市部で増加

www.shikoku-np.co.jp

tetsujinsan.blog8.fc2.com

エイズが死病ではなくなってから、一時期ほどセイフセックスとか、性感染症予防についてうるさくいわれなくなって久しいですが、梅毒増加が新聞記事になっています。

梅毒はエイズより感染力が強いとはいえ、治る病気なので、一時期のエイズみたいには騒がれてないですけど、感染したかもと思ったら、検査を。検査も適切な受け方があります。

tetsujinsan.blog8.fc2.com

1.STS検査は、不安な行為から4週で受ければ信頼できる結果が得られます。

2.TP検査は、不安な行為から6週以上経過しないと信頼できる結果は得られません。

梅毒の流行に危機感を抱いた自治体は、保健所での梅毒の即日検査を実施し始めていますが、この即日検査はTP検査です。

TP検査による即日検査は先に述べましたように不安な行為から6週以上経過してから受けないと信頼できる結果は得られません。

ところがほとんどの保健所がこのことをはっきりと明記していません。

もちろん、予防も。でも、こういうの、感染したかもと思ったら、検査にいくのがいちばんですよね。

www.gov-online.go.jp

 

追記

アメリカでも増えてる模様。

www.voanews.com

 

 

 

ユウレイコンニャクウオ

www.minyu-net.com

 いわき市アクアマリンふくしまは10日、北海道羅臼沖で行った調査で新種のコンニャクウオ属の深海魚を発見したと発表した。糸状に伸びた胸びれが、手を伸ばした幽霊をイメージさせるため、「ユウレイコンニャクウオ」と名付けた。

ネーミングが見たまんまというか日本語系超直球で読んだ方の気持ちが洗われるようです 。コンニャクウオ属というのがあるのですね。深海魚はたしかにコンニャクみたいなかんじのが多いですよ、言われてみると。

 

小林信彦『植木等と藤山寛美 喜劇人とその時代』新潮社

 関電のニュースを見ていてふと思い出した本。

植木等と藤山寛美―喜劇人とその時代

植木等と藤山寛美―喜劇人とその時代

 

 題名通りの内容で、1960年あたりから1990年あたりまでの、喜劇人をめぐる様相を描いたもの。小林信彦の実体験の記録でもある。東京の植木等にくらべると、大阪の藤山寛美は東京人小林信彦にとっては異文化圏の役者になるようだが、当時目利きの小林御大にとっては知らないままではいられない存在だった模様だ。舞台を目の当りにした小林は寛美を「麻薬のようなものがある」と評している。

第3章「「阿呆まつり」のころ」で、1972年、舞台演出もしていた藤山寛美の楽屋をたずねたときのことが出てくる。寛美の演出を見た佐藤信の批評も短くあるのだが、とにかくその寛美訪問を終えて帰京した小林は、こう記している。

 翌日、帰京した。

 家に帰り、寛美から貰ったオコシをあけると、のし袋が入っていた。いやな予感がした。袋には三万円が入っていた。

 若いうちから芸術祭の審査員などをやったために、アーティストから<粗品>が贈られてくるのは経験していたが、金をもらったことはなかった。

 ぼくの楽屋訪問は突然だったから、急に用意したものではない。たぶん、大阪のジャーナリストのために、こうした用意がされているのだろう。

 送りかえせば非礼になるだろうし、むずかしいところだった。疲れるな、と思った。ローカリズムのこわさを強く感じた。

(引用元:小林信彦植木等藤山寛美 喜劇人とその時代』新潮社 p159) 

 関電とは直接関係ない、こちらは芸能界の風習みたいなことだろうけれども、東京人小林信彦にとって関西は勝手の違う異郷だったんだろうな、という感想を持った。

小林信彦『おかしな男 渥美清』には、劇団とともにバスに乗って公演にやってきた藤山寛美を見に行った渥美清が「日本一の役者だねぇ」という場面があった。そして小林は、時代の終焉を見届けて寛美は逝ったと書いていた。

おかしな男 渥美清 (ちくま文庫)

おかしな男 渥美清 (ちくま文庫)

 

 

平山和子『くだもの』福音館書店

 

くだもの (幼児絵本シリーズ)

くだもの (幼児絵本シリーズ)

 

 とくに目的もなくふらっと本屋に入ってうろうろしていたら、平積みになっていたこの絵本に目がとまり、衝動買いしてしまいました。ひとめぼれとでもいうのでしょうか。白い背景に写実的に描かれた果物の絵。これがね、もう、ぐっとくるんですよ。絵がすばらしい、なんというかね、この絵が、描いている人がどれだけ対象にまっすぐ真摯に向き合っていたかをびんびんと伝えてくるんです。もちろん、描かれたくだものの持つ魅力とともに。くだものが絵を描かせてるわけだものね。

幼児向け絵本ということで、ほんものそのものみたいな果物の絵の下にひらがなでその果物の名前が書いてあって、次のページでは、その果物の皮がむかれて食べられる状態になった絵が「さあ、どうぞ」という台詞とともに差し出されています。子供がたのしくひらがなを読めるようになる絵本ということでしょうか。

絵本は好きで、図書館に行ってもよく見ます。子供がいないので、絵本を開くとすみやかに自ら幼児退行してその中の世界に入っていってます。また、大人の目で見るとちがった楽しみ方ができるのも、絵本のいいところですね。

この『くだもの』は、ちょっとやさぐれた気分になったときに見ると、初心忘れるべからず、となって、背筋を伸ばしてしゃんとしたくなったり、ぐんにゃりしすぎたときには絵から力をもらって元気が出てきそうな、良い覚醒をうながすオーラを発散しているんですよ。絵がちゃんと描けるってほんとにすっごいことなんだって実感させられる。ぜひ、機会があれば見てみてね!

平山和子のファンになりました。

 

 

テレオタナイスマダラ

www.shikoku-np.co.jp

 研究グループは、西表島の後良川河口に広がるマングローブの林を調査。泥の中から、ブラジル、エルサルバドル、オーストラリア、インドの他に報告がなかったタナイス目甲殻類のマダラタナイス科に属する新種を発見した。

また見つかってしまったか、ですが、ついた名前がけっこうきますし、ブラジル、エルサルバドル、オーストラリア、インド、そして西表島、というのもロマンが広がるかんじあり。