つきのこぎゃらりぃ 寒川幹子切り絵展

かがわ文化芸術祭2008」参加行事、寒川幹子切り絵展「RAKU楽らく 蛙遍路」を観に行きました。
四季折々の風景の中、蛙がお遍路さんになって旅をしている姿が描かれています。
一人で山の上から下界を見ながら故郷を思い出してしんみりしている蛙遍路や、親子連れで楽しそうに歩く蛙遍路、茶屋で一服したり、宿屋で和みながらおしゃべりをしている蛙遍路など、場面ごとに個々のキャラを濃く印象づける活き活きとした表情の蛙たちやうさぎさんたちを眺めていると、絵の中から話し声が聞こえてきそうで、おとぎの国を覗いているような楽しい気分になってきます。
背景も見事に描かれていて、勢いのある水の流れや飛沫、木の葉を舞い散らす風など、動きを伝える力強い線が魅力。山や野の草木や花々はうっそうとしたかんじがよく出ていて、たとえば彼岸花が群れを成して咲いている道を蛙遍路が行く絵では、彼岸花の密生した景色の赤々として重みのある雰囲気が、おとぎの国らしい濃さで秋の空気を感じさせ、さらに日常体感することのできる現実の秋のすばらしさを改めて思い出させてくれます。
ねずみ年にちなんで、蛙遍路シリーズの中に、馬の役回りを演じるねずみも登場、蛙遍路を背に乗せて山を駆けたりしていました。毎年、蛙遍路ワールドは広がっているようで、これからどうなるのかも楽しみです。
他には尾道などの風景画も展示されていました。
案内状、お礼状にも蛙遍路が。蛙さんの性格がひとつひとつちがってるようで、お礼状の蛙さんはとっぽいかんじのお兄さん、かな。
寒川幹子切り絵展は10月12日まで、丸亀市天満町のさんがわ呉服店にて開催中。

付記

帰りにミモカに寄って、月替わりランチを食べました。鶏肉ときのこのお料理でした。フランス風なのかな。バターの風味が効いておいしかったですよ。