幹子と切り絵の仲間展

つきのこぎゃらりぃ(丸亀市天満町さんがわ呉服店)に観に行ってきました。
今回は、切り絵作家寒川幹子と彼女の切り絵教室の生徒の作品が展示されていました。切り絵教室の生徒たちの作品もよくて、中には今年の四月から習い始めた人もいるということですが、観る専門の私からすると信じられない。やはりもともと絵心のある人が集まるのだろう。水彩の淡い色づけに映える切り絵の黒い輪郭、白黒で仕上げた作品もシック。ブタさんが好きな生徒さんの作った作品では、ブタさんたちがおみこしを担いでいたが、千代紙を用いたはっぴの柄がいかにも日本のお祭風、ほかにも雲に包装紙の柄を利用したり、それぞれおもしろい工夫をしているのでした。
寒川氏はかえるとうさぎがお気に入りのようで、彼らを登場人物にした絵がいつも楽しみです。今回は、案内状に使われた秋の夜満月を背景に浮かび上がるお月見宴会状態のうさぎとかえるのシルエットが、はしゃぎ声が聞こえてきそうな盛り上がり。これは展示場では色付けした本体の絵が観られました。初期の作品人魚姫や、満濃のコスモスの海を泳ぐ龍の姿など、いつも思うのだが寒川氏の切り絵には流れるような動きがかんじられ、絵の中のドラマを想像してしまいます。
ちょうど3月11日に奈良へ旅行しており、そのとき観た風景も切り絵になっていましたが、あの日は奈良も揺れたそうです。
毎年楽しみにしている切り絵展、今年もよかった。これからはブタさんの絵も観られそうですね。