鴻池祥肇(自民党)の熱海コンフィデンシャル

週刊新潮に不倫旅行(無料JRパス利用)をスクープされた鴻池祥肇(よしただ)前官房副長官。急遽入院、健康上の問題を理由に辞表を提出というのは定型に則った振る舞いとも見え、さすが日頃から日本古来からの伝統文化を守らねばならないと訴え続けている鴻池先生、ともいえるのかもしれません。
参考:http://www.kounoike-web.com/
最近すべれるだけすべってしまった週刊新潮ですが、この件に関しては本領発揮、『週刊新潮』2009年5月21日号を購入し、じっくり読んでみました。
グラビアから「熱海の恋の物語」ですよ。体調よくないというわりには元気にゴルフクラブ振ったりしてます。連れの既婚女性の顔にモザイクかかってるのが乙なグルーヴを醸しだしてる。
記事のほうのタイトルは「愛人同伴「ゴルフ&温泉」の小旅行でGWを謳歌した「鴻池官房副長官」涙目懺悔録」。これが内容そのまんま表していて秀逸です。
鴻池先生に取材した週刊新潮がグラビアに掲載した数々の写真を示しつつ質問したところ「ええ、……写真の通り、ボクらは熱海に行きました」と認めました。その後、先生の事情説明が続くんですけれども、取材に来た記者に対して何故だかちょっと馴れ馴れしい喋り方、そこに関西弁効果も加わって、妙なうだうだぐだぐだ感が充満した味わい深い読み物になっています。ぜひ、週刊新潮で鴻池先生の語りをそのまま楽しんでいただきたい。
この熱海不倫では国会議員の公務用JR無料パスを使ったこともあって、さすがに庇いきれなくなったのか麻生首相任命責任を認めました。
麻生首相、一転任命責任認める/鴻池前副長官の辞任で - 四国新聞社
鴻池の女性問題は二回目。今年1月、議員宿舎に人妻を泊めた一件も暴いたのは週刊新潮だったそうですが、議員宿舎の件について麻生はどう対応したのか。週刊新潮の取材に鴻池先生はこう答えておられました。

鴻池祥肇
(前回は)麻生さんからは何も言われてません。まあ、自分だっていっぱいしてるんやし。

(引用元:『週刊新潮』2009年5月21日号)

それにしても。なんで鴻池祥肇週刊新潮の記者に対してここまでうちとけてお喋りになるのか。前にもスクープされてるのに。ふしぎです。たぶんこの記者は男なんだと思う。男同士だから、女がらみのことならわかってもらえる、そう頭から信じ込んでいらっしゃるような、そんな気がする。
こういう特定オヤジだけで形成された甘く馴れ合える素敵な世界を壊されたくない、鴻池先生が唱える「日本の美しい伝統を守れ」という呪文には、そんな切実な願いが込められているのかもしれません。
先生から上で引用したようなことばを引き出してしまえる週刊新潮には、下品でなければできないこともやっぱりあるんだよな、そう改めて教えられたような気がしました。
表紙のイラストもかわいいぞ。
http://www.shinchosha.co.jp/shukanshincho/