もやもや

午後四時頃、空を見上げると、青味がかった灰色の雲が薄く厚く濃淡をつけながら広がって、切れ目からヤコブの階段というのですか、薄明光線が地上に射していて、とても美しい眺めになっていました。でも、その美しさは不吉な予感を覚えさせるところもありました。
こんな風に、景色を見て感じてしまうのは、私が夏バテ気味で元気がないせいでしょう。梅雨明けが遅かった今年の夏は、八月も晴天が少なく、くもって蒸し暑い日が続いたように記憶します。なにかすっきりしない気分で過ごした日々が多かった。各地で大雨で災害となったり、方々で地震が起き、日照時間が少なくて農作物の出来がよくないというニュースもありました。
外に出て歩いている時に感じる雰囲気というのですか、それがなにかもやもやして重苦しいかんじで、晴れ晴れとした気分になれないまま夏が終わりそうです。
森喜朗野田聖子は、選挙でかつてない苦戦に追い込まれ、「得たいの知れないものと戦っているような気がする」という趣旨の発言をしていました。このままでは議席を失うかもしれないという不安から出てきたことばなのでしょう。自民党有権者の支持を失うのは自民党が行なってきた政治のせいですし、地元の事情というのもあるでしょうから、苦戦するのは理由あってのこと。私も自民党には下野してもらいたいと思っているので、政治家にそういう発言をされると鼻白みます。でも、彼らも落選するかもしれないという不安だけでなく、街頭で演説している時に、私が感じているのと同じような、なにかもやもやした気が重くなるような空気を感じていたりもするのかもしれない。
石川県や岐阜県のお天気の具合は、香川県とはだいぶ異なっているのかもしれませんけれど、ちょっとそんなことも思ったりしてしまいます。ニュースで各地の選挙戦の様子を映像で見ても、なぜか明るい印象を受けないんですよ。だから、どこもなんかすっきりしないかんじが漂ってるのかなって。
投票が終わって、選挙の結果がはっきり出ると、この雰囲気も変わるのかな。情勢分析によれば、政権交代となるのは確実だそうなので、それをきっかけに少しでもよい流れに変わればいいと期待するしかないのでしょう。