NHK次期会長人事がもめている件

本日の四国新聞には一面トップでの報道に加えて、「表層・深層」でも取り上げられているのだが、なんだかよくわからない展開になってるなあという感想を持った。
小丸成洋NHK経営委員長が安西祐一前慶應義塾長に就任を請いながら、その後一転して経営委員会が辞退を勧告。怒った安西氏は記者会見で、「一貫した姿勢を全く持たない経営委では、私が会長に就任してもNHKを良くするのは困難」と経営委を批判した。

関係者によると、安西氏が就任受諾に当たって、人事や待遇などに条件を付けたという情報が経営委に広まり、会長任命を不安視する意見が強まっていたが、安西氏は「(就任に当たって)条件を提示した事実はない」と述べた。

四国新聞社

安西氏にしてみれば「いわれなき中傷を含む風評」によって委員の評価が揺れることへの不信感が極まったということになるのか。しかし、人事や待遇などに条件を付けたという噂が「いわれなき中傷」なのかどうか、経営委員会というのはまったく調べる術を持っていないのだろうか。ふしぎだ。小丸委員長が委員に信用されてないということになるの?
現職の任期切れまで二週間を切る中、次期会長を決める目途がたたない状況に、「すべては民主党の無責任体質のせいだ」(NHK幹部)と、かつての自民党郵政族の調整力をなつかしむ声も出てきている、とも書かれている。
2007年委員長に就任した古森重隆氏が強いリーダーシップを発揮できたのは、安倍晋三との関係を軸として自民党への周到な根回しがあったからだそうで、しかし、私が記憶する限り、安倍と古森の密接なつながりは当時批判もされていた筈なのだが、あのとき批判していたのは、NHKの外部の者たちだけだったのだろうか。

民主党政権が調整に乗り出す気配はない。片山善博総務相は「(NHK会長は)経営委員会が決めるものだ」「役所が経営にかかわることを申し上げることはない」と、原則論を繰り返す。10年春ごろ、民主党が交代をもくろんで失敗したとされる小丸委員長が今、混乱劇の責任者として矢面に立っている。
(引用元:四国新聞1月12日 「表層・深層」)

なんとなく政争に似た気配もかんじないでもないが、それにしても民主党政権の言っているのはたしかに原則論であって、それ自体はべつにおかしくはないだろう。
なんでNHK経営委員の間に、安西氏からすれば根も葉もない中傷になるような風評が広がったのか。それが事実か否か委員会が調べられないというのはどういうことなのか。記事を読んでも私にはさっぱりわかりませんでした。
これって私がNHK経営委員会の仕組みをまったく理解できていないということになるのかしらん。でも、NHK幹部がこんなことで「自民党はよかった」なんてぼやいているのを知らされると、これまでどんな風にしてきたんだろうなと思ってしまうよ。

考え得る選択肢としては、安西氏とともに候補にあがった白井克彦・前早稲田大総長らへの就任要請、NHK内部からの昇格人事があるが、自民党のあるベテラン議員は「こうなってしまったら他に受ける人がいないだろうし、内部昇格も難しい。自民党政権時代はこんなことはなかったが…」とあきれる。
(引用元:四国新聞1月12日 「表層・深層」)

下衆の勘ぐりになりますが、まさか「自民党政権時代はこんなことはなかったが…」と言いたいがために、委員の耳にデマを吹き込んだ輩がいたなんてことはないでしょうね。
週刊誌には、このNHKのすっとこどっこいなもめごとをくわしくレポートしてもいらいたいものです。