ギルバート・グレイプ

イオンシネマ宇多津の午前十時の映画祭で鑑賞。
田舎町で家族と暮らすギルバート・グレイプの日常を描く。
父が自殺した後、母はショックで引きこもり過食に陥り、知的障害のある弟(ディカプリオ)とまだ学校に通っている妹がいるギルバート(ジョニー・デップ)は、母親役を引き受けている姉と共に、町の食料品店で働きながら家族を支えていた。ギルバートの兄は独立して家を離れたが、今のギルバートは母親と弟を置いて家を出るわけにはいかない。雑用に追われながら、弟の十八歳の誕生パーティーをしようと姉は計画を進める。そんなある日、旅の途中でトレイラーが故障してしばらく町にとどまることになったベッキージュリエット・ルイス)と出会う。……
マイライフ・アズ・ア・ドッグ」のハルストレム監督がアメリカに招かれて撮った佳作。アメリカの田舎町の風景を映画で観るのが好きな私にとっては、同趣向のヨーロッパ作品よりうれしい一品に仕上がっていました。
以前、テレビかヴィデオで観ているのですが、今回映画館で見て、知的障害者の弟を演じたディカプリオの神業的演技に瞠目しました。ジョニー・デップジュリエット・ルイスもいいです。彼らを見るだけでも価値あり。
夫に突然自殺され、ショックから立ち直れないギルバートの母親ですが、映画が終わってみると、子供運はいい人だったのかもしれないと思いました。
グレイプ家の子供たちが巣立っていく瞬間を描いた映画だったのかな。
自殺した夫のドラマもありそうなのですが、時は過ぎ、子供たちの時代がはじまっているのですね。