村上龍『だいじょうぶマイ・フレンド』村上龍電子本製作所

 

 

昨日、村上春樹のことを書いたので、村上龍のことも思い出し、そして、この作品を思い出した。記憶からして、これ今読むといいんじゃないかというのがあって。かなり前の作品だし、全体におとぎばなし風で、最後はうっとおしいのを吹き飛ばして終わってたよね、たしか。でも、その吹き飛ばされる前のものを今読むと当時よりもっと即効でぐっとくるんじゃないかって。

 

「だいじょうぶ、マイ・フレンド」って、おはなしの中ではぶきみな台詞だった筈、ひびきのほやほや感とも合わさって。

 

桐野夏生『日没』岩波書店が話題になってますね。『世界』で隔月連載で三年かかって完結した作品、最後で題名の「日没」という語がじわじわ染みてきました。桐野夏生作品は単行本で一気読みしたほうが効力を発揮しそう。迫害する側だけでなく作家という人種のいやらしさもひしひし伝わってくる小説でした。

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