以前にもここで紹介しましたが、このところニュースでイスラエルやパレスチナ、レバノン、イランがよく出てくるので、また読み返しています。
図版が多いので、わかりやすく、楽しめます。大昔のあの地域に引き込まれていきますよ。
ヘブライ人とパレスティナの関りや、エジプトの対応、当時のアラビア人、そしてイラン(ペルシャ)。近代を通過した現代とそのまま並べることはできませんが、基層にある事態を感じ取ることはできます。変わらない何かはある、その残響は今も。
イラン(ペルシャ)は、この時代はイスラム教が出てくる前ですから、ゾロアスター教ですが、宗教の存在感がすごいです。昔はどこでもそうだったのかもしれませんが、少なくとも日本はこれほどではないよなあという印象が。
地中海沿岸など、開けるのが早かった地域は、支配者が何度も変わるので、地元住民と支配者の関係が日本にくらべると距離をとったかんじになって、信じられるのは身内だけという意識が強くなるのかもしれない。
また、イランやアフガニスタンの人たちはずーっとそこにいるのですね。
この本に出てくる地域よりさらに東に行くと、インドや中国という大国、濃厚な文化圏があるわけですが、いずれにしてもユーラシアは重く深い。
アメリカは、こういう歴史の重たさをふっきってやり直したい人たちが作った国だし、日本は極東の島国だったため海に守られてひきこもりやれてたってところもありそうで、世界史的には大ボケ小ボケになるのかもしれません。
おとぎ話脳だと、こういう本を読んでもこんな感想が出てくるだけですが、この本は好きなので図書館で読んだ後自分で買って、何度も読み返しています。