米リベラルが苦しい胸の内を語っています

http://news.goo.ne.jp/news/sankei/kokusai/20050223/m20050223011.html/

2005年02月23日(水) 産経新聞

イラク政策「挫折する」 予言外れて選挙成功 米リベラル派が苦境

 【ワシントン=古森義久】「保守派のブッシュ政権の対イラク政策に猛反対してきた米国のリベラル派はイラクの選挙が成功したため、ソ連の崩壊以来、最も深刻な苦境に陥った」−。リベラル派のベテラン言論人が大手雑誌の最新号にこんな告白を発表し、波紋を生じている。

 ニューヨーク・タイムズやタイム、ニューヨーカー、ローリング・ストーン各誌の記者やコラムニストとして活躍してきたリベラル派の著名なジャーナリスト、カート・アンダーソン氏は大手雑誌の「ニューヨーク」最新号に「よいニュースが悪く感じられるとき」と題するエッセーを発表した。

 このエッセーは副題に「イラクの選挙後、ニューヨークのリベラルたちは深刻な道義的、イデオロギー的、感情的な苦境に陥った。そこから抜け出す唯一の方法は(イラクでの)ブッシュの勝利を望むことだけだ」とあるように、ニューヨークなどのリベラル派はブッシュ大統領をはじめとする保守派よりは頭がよいと信じてきたが、一月三十日のイラクの選挙の成功で「ソ連の崩壊以来、最も辛辣(しんらつ)で深刻な苦境に直面している」と書いている。

 ソ連の崩壊ではリベラル派はそれまでののしってきた保守派のレーガン大統領の対ソ政策の効果を認めなければならず、なんともくやしい思いをしたというわけだ。

 同エッセーは以下のように書く。

 「リベラル派は、ブッシュ政権イラク攻撃や戦後の統治、民主主義の育成などすべての政策に反対し、自由な選挙などできるはずがないと主張し、イラクへの米国のかかわりは混乱と失敗だけだと批判してきた」

 「リベラル派はテロ勢力の勝利を望んだわけではないが、強引なブッシュ政策は必ず挫折すると断言してきた。私たちは共和党保守派憎しの党派性のために知的正直さを捨ててしまったのだ。だが私たちの予測に反してイラクの国民議会選挙は高投票率をあげ、成功してしまった」

 「その結果、イラク問題に関しては結局はブッシュ政権の主張してきたことが正しいのだと認めざるを得なくなってしまったのだ」

 同エッセーはなお「今後のイラク情勢は、どうなるかわからない」と述べながらも、これまでの選挙の展開が、イラク国民の民主主義への希求を明示したとして、保守派のブッシュ政権の政策や論理の正当性が示されつつあるような現状でのリベラル派の苦境を強調している。

こういうエッセイが出てくるということは、軌道修正もできそうじゃないですか。楽観的すぎるかな。読んでると、ブッシュをバカにしていたというよりは、イラク人を見くびっていたように受け取れます。
ブッシュを見ていると、故アーサー・ミラーマリリン・モンローを評して言った言葉を思い出すのね。「彼女は男の本質を引き出す天然磁石だ」「彼女の前に出ると、誠実な者はより誠実に、下司な者はより下司になる」という意味のことを言ってたんだよね。ブッシュはリベラルというか、インテリ筋の方々の本質をプリズム効果で拡大して引き出してしまう性質を持っているように思う。局部的真実が誇張されて現れるということで、「本質」とまで言ってしまうのは酷なんだけどね。