UFOとミサイル

「日本がアブナイ!」に、米陸軍司令部がキャンプ座間に移転、日米軍事一体化が着々と進みつつあることを示す事例なのに、なぜかニュースで大きく扱われないままになっている、ということが書かれていました。
米陸軍司令部が日本に移転。日米軍の一体化を止めよう!+韓国でも政権交代+岡田Japan - 日本がアブナイ!
たしかにハワイでミサイル迎撃試験に成功!というニュースは、テレビでも成功バンザイ!なノリで景気よく伝えていたのに、米軍陸軍司令部キャンプ座間移転は地味もいいところでしたね。
その一方で、このところ日本の政治家はUFO談義をよくしているのです。
政府が公式にUFOの存在は確認できていないと発表したのが発端のようですね。それについて、町村官房長官が「私は個人的には、こういうものは絶対いると思っております」と記者会見で答えた。テレビで見たかぎりでは、顔がにこにこしてなごんだ雰囲気だったので、記者会見の流れでちょっとくだけたかんじになって言ったことなのかな。政治家はそんなこと言わないほうが無難なんじゃないかとは思いましたけど、そうでもないのか。
その後、UFOについて語る政治家が続きました。
中でも石破防衛相は、「頭の体操としては、UFOやゴジラが襲来したときどう対応すべきかも考えてますよ」ということで、長々と語っていましたね。噺としてはおもしろいし、そういうことをいろいろ想像してみるのは私も好きなほうなので、ああいう話をしながら顔がにこにこしてしまう気持ちはわからないでもないのです。でも、やっぱり防衛相が記者会見で言うとな。そこらの怪獣映画ファンがおしゃべりするのとはわけがちがうわけでね。
防衛相が語ると、たとえば次のような連鎖反応が起きたりするわけですから。時事ドットコムより。

2007/12/21-17:02
UFO対処「検討することになる」=石破防衛相の発言受け−空幕長
 航空自衛隊トップの田母神俊雄航空幕僚長は21日の記者会見で、未確認飛行物体(UFO)への対処について、「これから検討することになるのではないか」との見方を示した。石破茂防衛相が20日、対処を考えると発言したことを受けてのコメントで、「大臣が言っているから。的確な文民統制の下、粛々と活動したい」とした。
 田母神空幕長によると、空自機の緊急発進(スクランブル)で、UFOを発見したことはなく、空自の対処能力については「UFOの能力が分からないから、答えられないが、漫画に出てくるような飛び方をするなら、(対処は)難しいだろう」と述べた。

http://www.jiji.com/jc/zc?k=200712/2007122100706&rel=y&g=pol

UFOとか、宇宙から飛来する敵を想定して対策を練る、となると、宇宙での軍事活動を具体的に考えるということになるのでしょうか。
日本経団連は、これまで平和目的だけに限定されていた宇宙開発の軍事利用もできるようにしてほしいと言っているのです。
宇宙を軍事利用/自民、新法に着手/平和限定の国会決議無力化へ/財界が要求 - 2006年5月7日(日)「しんぶん赤旗」
わが国の宇宙開発利用推進に向けた提言 - 日本経団連
宇宙基本法に注意! 「宇宙の平和利用」の原則を堅持しよう
アメリカは、軍需産業が大きくて、政府からどんどんお金を吸い上げていくそうですが、なんでもアメリカ化したがっているように見える日本の支配層は、軍需産業についてもアメリカみたいにしようとしているのかな。一部の企業は、たしかにそれで儲かるのでしょうが、ハワイで試験したミサイルの整備だけでも莫大な費用がかかるそうじゃないですか。あれ、アメリカの科学者が役に立たないと声明だしてた物件なんじゃなかったのかな?
同じ費用をかけるなら、薬害C型肝炎被害者の救済とか、母子家庭への援助とか、医療とか、いますでに困っている人が出ている方面に回してもらいたいと思ってしまう。
人の命を守るためには、そのほうがいいのではないでしょうか。