アメリカン・ナイトメア

DVDで鑑賞。
60年代から70年代にかけて、アメリカ社会は動乱と変革を経験した。公民権運動、ベトナム戦争学生運動、性の解放、オイルショックなど。アメリカン・ホラーは恐怖を描きながら当時のアメリカ社会を映し出してた。
70年代アメリカン・ホラーの代表作を撮った監督たちが、当時をふりかえりながら自らの作品について語る。
68年から78年あたりにかけてのアメリカ社会の様子が語られるのだけど、なにか近年のアメリカと妙にだぶる光景があるのがおもしろかった。フィナーレを飾る朝焼けに舞うレザーフェイスがうつくしすぎる。
日本でアメリカン・ホラーがよく観られるようになったのは、ビデオが普及してからだと思う。マニアも増え、ホラーを特集した雑誌がよく出版されるようになったのもそのころではなかったか。
悪魔のいけにえ』は公開当時はさして話題にならなかったし、『ゾンビ』はヒットしていたように記憶するのだが、ゲテモノ映画扱いだった。作品として評価されるようになったのは80年代になってからではないのかな。
『ゾンビ』を映画館で観たのは中学生の時なのだが、当時は映画の舞台になっている巨大なショッピング・モールがものめずらしかった。今は似たようなショッピング・モールを自分がゾンビみたいにふらふら歩いていたりする。時は流れけり。