サンデー毎日でかんぽの宿売却報道

2009年2月15日号では、ゆうぽうと世田谷レクセンターがオリックスへの一括譲渡決定直前に対象から外された件を、2009年2月22日号では郵政公社元幹部・稲村公望氏が郵政民営化をめぐってどのようなことが行なわれていたかを語っています。この稲村氏は2005年3月に退任した際、<郵政公社『反民営化』理事が退任 人事で抵抗>(毎日新聞2005年4月1日)と報じられた人物。稲村氏は、今回のかんぽの宿疑惑を「平成の『官有物払い下げ事件』です」と一刀両断しています。
サンデー毎日から、稲村公望氏の話の一部を紹介します。

公社勤務の最後の1年間、かんぽの宿郵貯会館担当に左遷された稲村氏の話を続けよう。
「公社時代、会計基準の見直しで減価償却期間を60年から25年に短縮したため、帳簿上、年度ごとの赤字額が増大しましたが、実際は施設の人気は上々で、お客はいっぱいでした。あまりに『赤字だ、赤字だ』と強調されるのがつらくて、税金で建てたわけではないので、『税の無駄遣い』という事実誤認には抗議したこともあります。赤字圧迫を減らすために『簡保郵貯のカネで一括償還すればいい』と理事会で提案したこともありますが、受け入れられませんでした」
(引用元:『サンデー毎日』2009年2月22日号)

この後にも、稲村氏が在職中に見た民営化に至るまでの出来事などが語られています。くわしくは『サンデー毎日』を読んでください。
郵政民営化については、JANJANに2005年9月9日にされた榊原英資氏へのインタビューが再録されていました。
「小泉首相の郵政民営化は知的詐欺」―榊原英資氏への当時のインタビュー再録 神林毅彦 - JANJAN
上によれば、このインタビュー記事、「少し短くしたものがアメリカのワシントン・タイムズ紙に掲載された」のに、日本の新聞は掲載を拒否したとか。何故?
郵政民営化についてわかりやすいのは、東谷暁『【増補】民営化という虚妄』(ちくま文庫)。

増補 民営化という虚妄 (ちくま文庫)

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