つきのこぎゃらりぃ 寒川幹子干支絵展〜暦と暮らしと和みの四季〜

丸亀のつきのこぎゃらりぃで、切り絵作家寒川幹子さんの作品展を見てきました。毎年楽しみにしているのですが、今年は干支をテーマに、蛙遍路が活躍しています。
案内状にも載っていた干支遍路がすばらしい。猫に乗って進む蛙遍路の後を追うように干支の動物たちがお遍路さんになってやって来ているところ。表情豊かな十二支の面々がずんずん進んでいく動きが伝わってくる、力強い流麗な曲線。牛の頭の上にちょこんと乗っかってる鼠が曲者ですね。到着したところでちゃっかりぴょこんと飛び降りて、「ぼくが一番乗りだ!」とか言いそうなんだな。
その他、個々の干支の動物と蛙遍路が共演した場面もいろいろありました。こんぴら犬の背中に乗って参詣に向かう蛙遍路、道中で出会った牛に手を振る蛙遍路、大きな蛇と出くわして石の影に隠れる蛙遍路、馬の背中でやれうれしやと寝そべったり、羊の角に身体を持たせていっしょに空を見上げたり、蛙遍路の行くところ、ドラマチックな光景が続きます。宿で蛙遍路一行がくつろぐ場面もリアル。おしゃべりが聞こえてきそうな表情豊かな絵、見ていると想像が広がります。
各地の景色を色つきで表現した作品も並んでいました。瀬戸の夕焼け、夕日を浴びてのびる影、水面に映る光景、しんと静かに広がる水面に鑑のように映った山や、流れる川には細かに波打つ水の動きで映し出されたものの形がそのまま震えている様子。透明感のある色彩と力強い描線で再現される美しい光景。
寒川幹子さんの来年のカレンダーがパピルスhttp://www.papyrus-net.co.jp/)で手に入ります。
つきのこぎゃらりぃには絵葉書もたくさん並んでいるので、いつもお土産に買っていきます。今年も蛙遍路の絵葉書を買いました。来年も蛙遍路の活躍が楽しみです。
作品展は10月12日まで。http://www.shikoku-np.co.jp/event/details.asp?id=17920