こんぴら金丸座大落語祭 桂文珍

金丸座に桂文珍が来たので観に行きました。文珍さんは金丸座には歌舞伎を観に来たことが何度かあるそうですが、今回は花道から登場、落語を三席演ってくれました。前座として、桂福矢、桂楽珍も一席ずつ披露。充実した公演でした。
文珍さんの、かごやが酔っ払いの相手をしているときなどの、なんかあほらしいことになってきとんなあと思いつつも妙な冷静さを保っているあの表情、そこから醸し出される雰囲気、不穏なシュークリームのようでなんともいえません。ライブで見られるのはうれしい。
休憩を挟んで『蔵丁稚』。お使いの帰りに芝居を観に行っていたのがばれて怒られ、蔵に放り込まれてしまった丁稚の話ですが、閉じ込められた蔵の中で気を紛らわそうと大好きな芝居のことをあれこれ思い浮かべて自分で真似してみます。その様子がほんとうにお芝居が好きな子そのもので、金丸座はいつもは芝居を上演するのに使われていますから小屋の持っているグルーヴと合わさって、すごく気分が盛り上がりました。文珍さんの声がいいですね。
こんぴらは今日はお祭りだったそうで、そのため時刻の変わり目、一時間ごとに大砲(?)の音がパンパーンと鳴るのです。楽珍さんが話している時にパンパーンがきて盛り上がったりもしました。街全体、人出が多かった。秋らしい涼しさの中、楽しい一日となりました。