中国もこんなかんじだそうで

本日の四国新聞に、中国・反日デモについてのレポート(上海共同=辰巳知二)が載っていた。「愛国教育や不満背景」という見出しがついている。中国の様子がいろいろ書かれているのだが、その中で、デモに参加した若者について、上海の大学生が語った部分を引用。

反日デモは子供のゲームのようだ。デモには、仕事を持たない若者が多く参加していると聞く。若者の不満のはけ口になっているのは間違いない」。上海の有名大学4年生の学生はデモ参加者の心情をこう代弁する。この学生は職探しを始めたが、競走の激しい上海をあきらめ、故郷の安徽省に戻って仕事を見つけるつもりだ。
この学生らによると、暇を持て余す無職の若者たちに最も人気があるのが、インターネットのチャット。多くの場合、パソコンの購入や通信費用は親が負担し、チャットには、自らが金を出す必要はないためだ。
「愛国デモの呼び掛けがあれば、遊び仲間と徒党を組んで駆け付けることは容易に想像できる」と学生は話した。
(引用元:四国新聞2010年10月19日 上海共同=辰巳知二)

こういう風に説明されると、中国も、日本と似た状況があるのかなと思ってしまう。日本でも、右派系市民活動家が、ネット上でデモ参加を呼び掛けて人を集めているようだし。(例:排害社ブログ)
似てるかんじもするんだけど、ひょっとすると、日本のほうがより深刻なのかも。
10月17日、日本の秋葉原で行われた右派団体が呼び掛けたデモを見に行った人がブログでその模様を報告してくれているけれど、そういう記事をいくつか読んで、在特会が悪目立ちしていた時期よりさらに何段階か進んでしまったようだなというこわさを感じた。もう突撃隊はお役御免になったらしい。
デモに参加した人は、氷山の一角なのではないか。傍目にはこっけいにしか見えなかった噴き上がりは、真性のパンクロック的衝動の表れだったのではないか。かっこつけでもファッションでもない、本物の情動がある。そんな風に感じてしまったよ。
こういうときこそ、ジャーナリストにがんばってもらいたいものだが、リベラルな知識人よりは、警察のほうがずっと感度はよさそうだ。
非常時とはそんなものなのかもしれない。