ハロウィン レザレクション

  • 2002年、アメリ
  • 原題:Halloween: Resurrection
  • 監督:リック・ローゼンタール
  • 脚本:ラリー・ブランド、ショーン・フッド
  • 出演:ジェイミー・リー・カーティス、ブラッド・ロリー、バスタ・ライムズ、タイラ・バンクス

DVDで鑑賞。
ブギーマン:マイケル・マイヤーズが復活し、リアリティ・ショウに参加した若者たちを襲う。
入院したローリー(ジェイミー・リー・カーティス)の前に、マイケル・マイヤーズが再び姿を現す。殺したと思っていたのに、あの殺人鬼が復活したのだ。ローリーはそれを知るが命を落とす。
そのころ、フレディは、"デンジャーテイメント" と称するリアリティ・ショウを企画。インターネットで流し、一儲けにつなげようとしていた。伝説の殺人鬼、マイケル・マイヤーズの育った家でハロウィンの夜を学生6人に過ごさせ、その様子を中継することになり、友人に誘われて参加することになったサラは、気乗りしないままカメラをつけて、廃屋となった殺人鬼の生家を探索する。
サラのチャット友だちの男子高校生が、ハロウィン・パーティに集まった仲間といっしょにインターネットを通してサラたちの様子を見守っていた。フレディの仕掛けたおどかしで騒ぐ参加者を見て笑う視聴者たち。しかし、やがて画面には、ほんとうの惨劇が映し出される。……
肝だめしのノリでやっているリアリティ・ショウの現場に、ホンモノさんが現れる。屋内に固定されたカメラの他に、参加者もそれぞれ自分の身にカメラをとりつけており、登場人物の視点からの映像も観られる。その映像を外から観ているショウの視聴者には、廃屋内の各部でいま何が起こっているかがわかる。そういう設定なのだが、いまひとつ活かされていない。ショウの企画者フレディは、参加者をおどろかそうとマスクをつけマイヤーズになり、それが誤解のもとになるという、ありがちとはいえうまく使えば場面の盛り上がりにつながりそうな趣向も、効いてこない。ヒロインが女子学生にしては見た目の雰囲気が重たいのもつらい。人体損壊描写は抑えられており、そこは一般向けのスラッシャーとして節度が保たれているが、スリラー面で気が抜けており、アイデア倒れの作品に見えた。
はらはらどきどきがうまく出せないのなら、いっそ開き直って残虐趣味全開で下品を極めて別の花を咲かすしかないだろうに、それをやるとたぶん規制にひっかかるんだろうね。
この映画でいいのは、承前だけかもしれない。
入院したローリーについてベテラン看護師が若い看護師に説明する。ローリーとマイケル・マイヤーズの間に何があったのかがわかる。病院内には、連続殺人鬼マニアの入院患者がおり、ジョン・ウェイン・ゲイシーやテッド・バンディなど殺人犯のことをよく調べて覚えているのだが、復活したマイケル・マイヤーズが病院を去る際に、その入院患者の部屋に寄り、ナイフを渡す。殺人鬼マニアは感動し、マイケル・マイヤーズの犯行を時代順に言い始めるのだ。これまでのあらましをざっと知らせるいい出だしだったのだが、本編は残念でした。結果的に、ジェイミー・リー・カーティスだけが印象に残った。カーティスは良いですよ。