いまさらなんだが、噂の真相

昨今の風潮を見るにつけ、つくる会らが続けてきた極右カジュアル化運動は、それなりの成果を出したといわざるをえない。
つくる会は、大勢の有名文化人に賛同されて発足したことになっているのだが、その実態はどうだったかというと、『噂の真相』97年2月号には、このようなレポートが出ていたそうで。雑誌からの転載です。タイトルは“「従軍慰安婦」記述を巡る教科書批判の文化人旗揚げ部隊裏の陰謀を暴く!”

 いったい、この会のよびかけ人や賛同者に名前を列ねた文化人連中は、ほんとうに 彼らの正体がわかっていたのだろうか。ある出版関係者が苦笑してこう話す。
「ほとんどは知らないでしょう。中には、教科書問題の実態すらわかっていないまま 、頼まれて名前を賃しただけの人もいるようです。大月陸寛や竹内義和なんかも、最初は署名なんてするつもりなかったのが、小林よしのりに頼まれて断りきれなかったようですしね。よびかけ人の林さんや阿川さんは西尾と仲のいい深固祐介から頼まれて名前を賃しただけらしい。それを証拠に彼女たちは会見にも出席していませんからね」
 実際、阿川はマスコミからの取材に「名前を貸しただけなので勘弁して」と逃げ回っているというし、林にいたっては周囲に「騙された」と漏らしているという。
 「騙された」とはどういうこと。林真理子に近い関係者はその裏事情をこう明かす 。
「最初は深田さんから電話がかかってきて、同時に資料が送り付けられてぎたらしいんですが、林さんはしばらく返事を保留していたんてす。ところが、ある夜、西尾幹二さんから『返事がないのはどういうことか1』と物凄い剣幕で電話が入り、その勢いに押されて思わずハイと返事をしてしまったんです。ええ、西尾さんの電話はほとんどドーカツに近いものだったようてすよ」
 また、この関係者によれば、林は翌日になって思い直し、西尾に断りを入れたのだが、「もう名前を印刷に回したから」と一蹴されてしまったのだという。しかも、依頼では賛同者にということだったのが、フタを開けてみたら、よびかけ人とされていたのである。これでは林其理子は、「新しい歴史教科書をつくる会」よびかけ人に「 強制連行」されたようなものではないか。もっとも慰安婦制度は悪くないとうそぶく 西尾たちのこと、女流作家のひとりやふたり騙して「拉致」したって、何の痛痒も感じないだろうが…。

http://www.bekkoame.ne.jp/~yamadan/mondai/rmal7/react437.html

文化人村の住人としてはお断りしにくい事情があったということか。まあこんなものなんだろうなくらいにしか思わないんだけれども、なんだかなあ、なのですね。
斎藤美奈子なんかはつくる会関係者が出した本を書評で取り上げて内容を吟味した上で叩いてたんだけれども。
文化人村内部にもいろいろな部落がある、ということなのでしょうね、きっと。