それでも国家萌えは増殖し続ける……

ここ数年のことだろうか。本屋に右派オピニオン誌風味のきつい国家や歴史をネタにした単行本の並ぶコーナーができたのは。私がいつも利用する書店では、その手の、なんて言えばいいのだろう、「ぷちナショ系」「国家萌え系」「つくる会系」「SAPIO系」?な本が「女性の生き方系」コーナーと並んで、両者で本棚の一画かなりの部分を占拠している。
なにかと目立つ右派オピニオン誌の楽しみ方としては、↓のような例が出ていた。


記事を書いた翌日、僕はある先輩と話をしていたのですが、まさにその方が買っていたわけですよ。オピニオン誌を。かなり頭の良い人でさらに歴史学の関係者なので、書いてある内容を鵜呑みにするとは思えない。

で、僕は「学会で冷や飯食わされている連中が書いている雑誌のどこが良いんですか?」と聞いてみました(酷い←誰にだ)。

その先輩曰く「学会で冷や飯食わされている連中が書いてるから面白いんだ」と。

なるほど。

(引用元:逆に考えるんだ。否定論者は全員釣り人だと考えるんだ。(tukinohaの絶対ブログ領域))

この記事読んだときは高卒の分際を忘れて私もいっしょになって笑ってしまったけど、歴史について正統な学習を積んでいる人たちにとってはこんなものなんでしょうね。一般人的にもオモシロすぎる世界が展開されてるわけで、まして正しいインテリとなれば、相手にする気にもならないでしょう。
しかし。そんなエリートの気持ちなどおかまいなしに、巷では容赦なく増殖していくわけですよ、国家萌えが。その具体例として書店での本棚占拠なんてことが起こっているわけですよ。
たとえば映画『南京の真実(仮題)』制作計画ね。その製作趣旨やそこに並んだ賛同者一覧見ると、やっぱり笑っちゃうのよ。でも、笑ってばかりはいられない、というのは、連中は本気だからですよ。加えて、安倍さんみたいな政治家も、本気なんですよ。
思い出すのはオウム真理教ね。あれだって、インテリはもちろん、信者になってない大勢の一般人はやっぱり笑ってたわけじゃない?でも、麻原は本気だったんだよ。
というわけで、あほらしいからといって甘く見ているとやばいのではないかと思うのだよね。
森毅の次の言葉がやけに気になる今日この頃なのです。
軍国主義を警戒するのも必要やけどな。もしも軍国主義になった場合、生き残るためにはどうしたらいいのかを考えるのも、大事とちゃうやろか」(参照