村上龍「オールド・テロリスト」最終回 文藝春秋2014年9月号

ヘリの攻撃はかわせたが、やがて米軍に討たれるのは明らかな状況となった。死を覚悟しているミツイシらは蛍光ベストを着用した関口とカツラギを相手に保護されるように仕向け、関口にこう言い遺す――「書いてくれ」。……
幕切れはきれいでした。ミツイシらへの共感を断ち切れず悶々としていた関口は、書くことで、彼らの遺志を継ごうと決意します。「ミツイシさん。おれは、書きますよ」は、そのまま作家・村上龍のことばになるのかもしれませんね。
月刊誌の連載小説をずっと読み続けたのは私にとって初めてのことでした。ありがとう、村上龍! おもしろかったです!