『進撃の巨人』アラブでも人気

昨日の四国新聞より。

進撃の巨人 アラブの若者魅了
「壁」立ち向かう姿に共感

 人気漫画「進撃の巨人」(講談社)の単行本最終巻が9日に発売される。若者らが自由を求め闘う内容は世界各国のファンを魅了した。2011年の民主化運動「アラブの春」挫折やイスラムの因習、パレスチナ空爆など、現実の“壁”に立ち向かうアラブ諸国の若者も「私たちの物語だ」と深く共感している。

抑圧

 「私たちは自由になれるのか。」会社員アラア・アシュラフさん(24)は2月、エジプトの首都カイロの丘で貧しいスラムを見下ろし、作品の一場面の登場人物に扮したコスプレ写真を撮影した。同国の保守的なイスラム社会が、女性の就職や服装を壁のように妨げていると考えている。
 進撃の巨人は漫画家諫山創さん=大分県出身=の人気作。人を捕食する巨人がのさばる世界で、高い壁に囲まれた街に暮らす主人公エレンらの闘いや民族紛争の葛藤を描いた。「別冊少年マガジン」で09年~ことし4月連載、電子書籍を含む単行本累計発行部数は1億部以上、約180カ国・地域に配信された。
 アラアさんは物語を「アラブ(の映画など)と異なり、善悪を明確に区別しない視点がある」と評価する。「警官ら現実の抑圧側も苦しんでいるのでは」と考えるようになり、より「悩みが深まった」と漏らした。
 エジプトは民主化が行き詰まり、強権体制が復活している。大学生シルビア・モニルさん(19)は「言論の自由もない」と嘆く。作品の登場人物が感じる抑圧に共感するファンは少なくない。

勇気

 イスラエルに封鎖され、5月に空爆を受けたパレスチナ自治区ガザが故郷のファンもいる。ヤスミン・モギルさん(24)=エジプト在住=は、親族宅近くのビルが空爆で破壊された。ヤスミンさんは「イスラエルの封鎖でガザには逃げる場所がなくそこで戦うしかない。作品はパレスチナの物語だと思う」と話した。
 イラク人会社員、ゼイナ・アメルさん(24)のいとこは11年に誘拐され行方不明だ。母国では作品同様に「次々と人が死ぬ」とし、紛争はやめなければならないと訴えた。
 同誌担当編集者が5月、ファンに感謝するツイートを英語で発信したところ、3万件以上の「いいね」が押され、欧米やアジアなどから「偉大な漫画をありがとう」「人生の一部だった」といったコメントがあった。増税法案に端を発した反政府デモが続く南米コロンビアのファンは「勇気をもらった」とツイートした。
 担当編集者は共同通信に対し、各国ファンの反応は予想していなかったとした上で、「国籍、文化に縛られず『言葉にできない感情』を共有できるのが物語の素晴らしさです」と述べた。
(引用元:四国新聞2021年6月2日)

進撃の巨人』、題名と、筋肉標本みたいな巨人の絵は知っていて、マンガファンには不評だったようですが映画化もされてるんで、映画を観たいなと思いつつまだ観ていません。

 アラブでの『進撃の巨人』人気については、こんな記事も出ています。

www.arabnews.jp

別のツイートでアル=シャイフ氏は、『NARUTO -ナルト-』、『ONE PIECE』、『鬼滅の刃』、『BLEACH』、『MONSTER』などのアラブ世界で人気を博し、多くの視聴者を集めている他の関心あるアニメシリーズをいくつか挙げており、その人気はこの投稿に反応した人々からの数百件のコメントからも明らかである。

 ここに挙げられている題名、どれも聞いたことがあるのですが、マンガアニメゲームには疎遠なのでどれも読んだことがないのです。連載ものだとマンガやアニメも長いし、ちょっとのぞいてをやるのがけっこうしんどそうでね。

(かろうじて、エヴェンゲリオンの最初期は、テレビアニメ全部ヴィデオで観て、映画も観に行ったのですよ。それが自分にとってはアニメ初体験といっていいんですが、作品そのものと同時に、アニメというジャンルについてのぼーばくとした印象がセットとなっていて、あまりよい観客にはなれてないなと自覚して終わりました。映画館でも終わって端っこの席だったもんでエンドロール始まってすぐにすたすた出て行こうとすると他の客がみんな座ってて余韻にひたってるというかなんかエヴァ空気ができててね……「お呼びでない? お呼びでない?!」幻聴が脳内にこだましましたしね……)

 でも、外国語学習中の人は、こういう日本の人気マンガやアニメを知っておいた方が、外国のファンとアニメについて話せたりするので、外国語学習にもプラスになりそうです。アラビア語圏にも「アナー オタク」と自己紹介してるYouTuberが何人もいて、日本のアニメやマンガについて語ってます。ロシア語圏にもいますね、マンガ・アニメファンが。だから知っといた方がいいかもね。