『世界』2022年9月号 武井彩佳「歴史否定論と陰謀論」

 

歴史修正主義の強毒化変異体のような歴史否定論。SNSの普及でかつてはアングラに押しとどめられていた言説が拡散されるようになり、中世からなじみ深い陰謀論の語りを混ぜることで聞く耳を増やしてしまう。オルタナティブ・ファクト、ポストトゥルースに続いてオルタナ・ヒストリーが台頭してきている。

 具体的にどのようなものなのか、それが勢力を得ないようにするにはどうすればいいのか。歴史学者だけではなく、マスメディアの役割も重要になるだろう。

 くわしくは『世界』9月号でお読みください。

 この記事の中に出てくる、アメリカの歴史家デボラ・リップシュタットが、著作で名指しで批判した英国人ホロコースト否定論者にロンドンで名誉棄損で訴えられ、法廷でホロコースト否定論のウソを暴けるならと、裁判を戦う過程が映画化されています。アマゾン・プライム・ヴィデオで見られます。

否定と肯定」(原題:Denial; 2016年、英米合作、監督:ミック・ジャクソン; 主演:レイチェル・ワイズ

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