孫崎享が一部で大ブレイクしてるようだが

ベストセラーになっているという『戦後史の正体』についてはkojitakenさんが「きまぐれな日々」でそのトンデモぶりを批判。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1272.html
いっぽうで、はてなダイアリーでは『日本の国境問題』も読んで、これは穏当でまともな内容だったとちゃんと評価している。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20121008/1349664723
孫崎は『世界』今月号に登場して、やはり日本の国境問題について語っていた。しかし、最近の週刊金曜日に登場した際には『戦後史の正体』を話題にして対談で盛り上がっていたのだった。
まともだと評価される日本の国境問題について孫崎が語ると、一部の保守派が怒って叩く。そのせいで、左派やリベラルの側からは、孫崎は自分たち寄りに見えるのかもしれない。それでトンデモ本も抵抗なく受け入れてしまうのかな。『戦後史の正体』って、タイトルからしてあれだろう。まずは穏当な通史の類でも読んだ方が私のような素人には無難だろうと思われる。

世界の歴史 (30) 新世紀の世界と日本

世界の歴史 (30) 新世紀の世界と日本

孫崎をほめるリベラルな方々は、対米自立を望んでいるようなのだが、こういう見方もある。
米国こそが「対米自立」を望んでいる - 私にも話させて(http://watashinim.exblog.jp/10362841/
上の記事では、森本敏『日本防衛再考論』海竜社からの引用部が読める。
そして昨日もメモしたのだが、「私にも話させて」のブログ主が分析・考察した以下の記事も、安倍総理再登場に備えて読んでおきたい。
金光翔「日本は右傾化しているのか、しているとすれば誰が進めているのか」 http://gskim.blog102.fc2.com/blog-entry-21.html
読んでいると、わあ、あたってるなあ、というのと、それが全体には誰が意図してというのではなく、言論人を中心として政治に関心のある人たちがよかれと考えて動けば動くほどなし崩しに状況が転がっていく過程が描かれていて、鬱になる。
金光翔氏の考えにすべて賛同するわけではないが、こういう記事を書く人が金光翔氏くらいしか見当たらないというのが日本の現実なのはたしか。ネットがなければ、読めなかっただろうし、日本への批判は外部に求めるしかない現状と同様に、言論界への批判も外部に求めるしかないということになるのか。