本日の四国新聞には「拉致問題 国際社会の関心低く」と題してノルウェーのベルゲンで開催された北朝鮮の人権侵害問題に関する国際会議についての記事(ベルゲン共同=上西川原淳)が出ていた。
北朝鮮の人権問題について「多角的に議論する場」を目指した会議は、ソウルとベルゲンの人権団体が共催し約20ヶ国から約180人が参加。しかし、北朝鮮による日本人拉致については会議での大きな焦点にはならず、国連人権委員会のマンターポーン特別報告者(タイ)と斎賀富美子人権担当大使(兼駐ノルウェー大使)があえて言及しただけにとどまった。日本人拉致問題については参加者から「欧州ではそれほど知られていない」との声も聞かれたという。
「日本側からの指摘では、次から次に拉致被害者の数が増え、北朝鮮はどうすればよいのか分からないのが実情だ。北朝鮮は朝鮮人の強制連行も『拉致』と主張している」。東アジア情勢に詳しい欧州議会のフォード議員の会場からの発言が、唯一、演説者以外から出た拉致問題に関するものだった。
(四国新聞2006年5月23日)
米メディアの記者は「日本政府は拉致問題だけを取り上げすぎている印象を受ける。拉致被害者より圧倒的に多い(北朝鮮に渡った)元在日朝鮮人らへの人権侵害をもっと訴えれば、国際社会の関心も引きやすいと思う」と述べ、拉致被害への国際理解を得るには、さらに日本側の工夫が必要なことを指摘した。
(同上)
この国際会議には日本の拉致被害者家族は参加していなかったのか?