『相棒 劇場版 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン』

監督:和泉聖治;脚本:戸田山雅司;主演:水谷豊
冒頭、子どもたちが遊ぶのどかな南米の村に突然戦車がやってくる場面。次に日本の大邸宅で暖炉に書類が投げ込まれて焼かれていくのが映る。焼けていく書類の中には、冒頭で楽しげに遊んでいた子どもたちの写真も混じっている。
そして舞台は現代の東京に。
有名な元テレビキャスターが殺された。死体発見現場には謎の記号が残されていた。一方、衆議院議員片山雛子の元に小包爆弾が届く。片山議員はテロにあいかかるが、そこにも謎の記号が。警視庁特命係の杉下右京亀山薫は、独自の捜査に乗り出すが、SNSに処刑リストがあり、そこに殺された元テレビキャスターと襲われた片山議員の名が入っているのを知る。そして他にも、リスト内に名のあがった人物が不審な死を遂げていることがわかる。
事件の捜査が続く中、片山議員が発起人の一人となっている東京ビッグシティマラソンの日が近づいていた。マラソン大会でテロが起きるかもしれない。なんとしても未然に防がなくては。特命係は謎の記号を手がかりに捜査を進めるのだが……。
ミステリのおもしろさと、登場人物の個性、音楽、そして今の日本社会へ向けられた批評的視線、娯楽映画の楽しさをつめこんで快テンポでドラマが展開。
観に行ってよかったとすなおに思えた作品でした。
テレビ版はまったく観たことがないんですが、それでも水谷豊と寺脇康文の「相棒」ぶりは観ていて楽しい。テレビ版をずっと観てた人は、私にはわからないおもしろさにも気づけるのかもしれません。
木村佳乃は映画向きの美人だと某批評家が書いてたのを読んだ記憶がありますが、ほんとうにきれいでした。
この調子で日本映画もどんどん快作をとばしてもらいたいです。