宮本節子「ポルノの単純所持をめぐって」週刊金曜日951号

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週刊金曜日951号(2013年7月12日)の、『論争』欄に、宮本節子「ポルノの単純所持をめぐって」が掲載されています。(p63)
現在論争中の児童ポルノの単純所持禁止に関連して、「表現の自由」だけでは救われない、表現する力を持てない被害者のことも配慮した上で、児童ポルノ禁止法について考えてもらいたい、という訴えです。児童ポルノ禁止法に興味のある方は、ぜひ週刊金曜日を読んでみてください。
ソーシャルワーカーとしてずっと苦境にある人々を支援してきた経験をもとに、「表現の自由」の享受から排除されてしまった人の代表例として性暴力被害者を挙げ、その中にはポルノにだまされたり脅されたりして出さされてしまった人も含まれること、そういう人の尊厳を守るためには「表現の自由」の行使は有効とはいえず、現に生じている被害をなくすための具体的、現実的方策についてもっと検討してもらいたい、ということ。
文章を読むと、宮本氏も表現の自由の大切さは重々承知していて、権力に新たな権限を与えてしまう規制を設けることへの危惧も持っていることがわかる。その上で、しかし現に存在している「表現する力のない者」の被害を防ぐことをもっと考えて欲しい、と訴えている。
これまでどれだけそういう被害者のことがないがしろにされてきたか、まともに取り上げてもらえていなかったか、それがこのソーシャルワーカーの文章からは伝わってくる。
一度でもAVを楽しんで観たことがある人は必読、私自身好きなAV女優もいたりするので、読後重いものが残りましたね。自分自身は仮にAVが見られなくなっても別に困らない、見られなければ見ないで済む、その程度の享受者でしかないのですが。
AVを観るとはどういうことなのか。ちょっと反省してみたくなった夏の日曜日。