アルモーメン・アブドーラ『アラビア語が面白いほど身につく本』KADOKAWA

帯に【語学●入門の入門シリーズ】とありましたが、アラビア文字の読み方、書き方から始まって、基本表現、そして簡単な会話、基本単語と、CD音声付きで発音が分かり、また基本表現や会話で使った表現から文法解説をしてくれていますので、わかりやすい、覚えやすい。アラビア文字の書き方練習帳つき。アラビア書道やネコの詩も載っていて、美しい、かわいい!
1-3章でフスハーの基本が習得でき、4章では中東へ旅行した時に便利に使えるエジプト方言のアーンミーヤ*1を知ることができます。第4章はカタカナでアラビア語が表記されていますが、これもCDで音声が聞けるので、カタカナを手掛かりにして、CDを聞いてお手本を真似て言ってみるといいですよ。自分の発音を録音して聞いてみましょう。エジプト方言は普及度が高いので広い範囲で通じるそうです。
アラビア語もLとRの音を区別しますので、ケリー伊藤のスピーチクリニックを参考に発音練習してできるようになりましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=CcGgRHl97xw&list=PLWsjbYRqk7Tou5aYr2mgsGprIMbnxDCHC
指導にしたがって練習を続けて、英語アラビア語のキーフレーズの発音練習をしていくと、できるようになります。Lの練習で口を大きく開くようにしていこう、と言っていますが、じっさいにやってみると、口が大きく開けられ、口の奥の方がらくに動かせるようになっていきます。英語やアラビア語は日本語を話すときにくらべると、口全体を立体的に動かすかんじで、舌も前にのばしたり奥にひっこめたり動きがはげしいですね。日本人は、口が動かせるようになるためには口の動かし方、筋肉の使い方に意識的になって練習する必要があります。
最初はなかなか口の形や舌の位置が安定しませんが、練習を続けていると必ずできるようになりますし、練習の成果が実感できることでもあるので、やり始めるとおもしろいし楽しい。
そして、今はインターネットで英語やアラビア語を自宅でいくらでも聞くことができます。インターネットは外国語学習者にとってはほんとうに強い味方です!
アラビア語に興味がある方はもちろんですが、英語学習者にもお勧めしたい本、受験勉強のやり方からなかなか抜け出せない英語学習者には、字からCDの正しい発音付きでアラビア語を学ぶのは良き解毒剤となるでしょう。

関連

榮谷温子『アラビア語講座 話そう!アラビア語』2015年度 4-9 NHKラジオテキスト http://d.hatena.ne.jp/nessko/20170325/p1

*1:ちなみに10月からのNHKラジオアラビア語講座アーンミーヤ(エジプト方言)中心です。