『世界』で連載されたコロナ対策専門家会議のルポが単行本化されました。
ネットでニュースチラ見して思いついたことを気ままにつぶやいている人、ぜひこの本を読んでみてください。感染症の専門家たちがどのように未知のウイルスに立ち向かったかがわかります。政府と共に対策をする過程は一般人には伝わりにくいものがあって、そのせいで誤解されてきた面があるようです。
今月号、『世界』5月号では、コロナ関連としては、特集2「貧困と格差の緊急事態」、そして連載が続いている山崎淳一郎「コロナ戦記 第8回 「死の谷」に落ちた国内ワクチン」、保坂展人「自治体としてパンデミックに立ち向かう (中)社会検査拡大への追及」、工藤律子「移民たちのパンデミック 第2回 移民女性の闘い」があります。
また、これも連載が続いているクラリッサ・シングソン「ネグロスからの手紙」、フィリピンではテロ対策やドラッグ犯罪撲滅を掲げてドゥテルテ大統領が取り締まりを強化していますが、それに紛れる形で市民の権利を守ろうと活動する社会活動家や学生が逮捕されたり殺されたりしているとのこと。著者であるシングソン氏にも殺害予告が届いているそうです。ジャーナリストの被害も出ている、そのわりには日本ではあまり報道されないフィリピンの現状が語られています。